内容説明
マレビト、依代、常世など数々の創造的概念によって、独自の古代学を切り拓いた折口信夫。多彩な仕事を貫く根源的な問いとは?戦前の神道教学への批判。万葉集の初の口語訳。身体の美を語る芸能研究。自らの実感を表現する小説作品。震災下の朝鮮人殺害に抗議する激しい詩篇…。急激な近代化の渦中で、未来の日本人のために新たなる信仰を求めて時代と格闘。日本人の心の奥底にある古代的な宗教心性を解きあかそうとした、知の巨人の姿に迫る。
目次
第1章 魂の学―折口信夫の棺を蓋う(最期に発せられた問い;巨大な仮説、あるいは迷路 ほか)
第2章 神と天皇―ぶきように、したたかに生きる(余命としての戦後;民俗学の浮上と、折口の登場 ほか)
第3章 抗議する詩人―静かだが呪うように(「砂けぶり」―関東大震災の余燼残る東京で;呪いの言葉となった「天皇陛下万歳」 ほか)
第4章 みんなの万葉集―悪戦苦闘する若き古典教師(古典教師・折口信夫;口訳という魅力 ほか)
第5章 芸能を裏側から視る―折口信夫の誕生(折口信夫が生んだ「折口信夫」;ご養子筋 ほか)
著者等紹介
上野誠[ウエノマコト]
1960年、福岡県生まれ。国學院大學大学院文学研究科博士課程満期退学。博士(文学)。現在、奈良大学文学部教授(国文学科)。第12回日本民俗学会研究奨励賞受賞、第15回上代文学会賞受賞、第7回角川財団学芸賞受賞。万葉学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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