角川文庫 角川ソフィア文庫<br> 四国遍路の寺〈上〉

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角川文庫 角川ソフィア文庫
四国遍路の寺〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044085032
  • NDC分類 186.9
  • Cコード C0115

内容説明

弘法大師はなぜ修行の場として四国を選んだのか。大師が修行した霊場は現在の札所と同じなのか。修行者が超人的な霊力を祈願した霊場を起源とする札所。札所からは美しい海を眺望する必要があった。めぐるだけではわからない本来の意味や歴史を明らかにし、古代日本人の宗教の原点に迫る。上巻は44番札所大宝寺から86番札所志度寺まで、主に瀬戸内海側の札所をめぐる。従来のガイドブックとは一線を画した知的冒険の遍路案内。

目次

総論
室戸岬、石鎚山
足摺岬
大宝寺、岩屋寺、浄瑠璃寺、八坂寺、西林寺、浄土寺
繁多寺、石手寺、太山寺、円明寺、延命寺、南光坊
泰山寺、栄福寺、仙遊寺、国分寺、横峰寺
香園寺、宝寿寺、吉祥寺、前神寺
三角寺、雲辺寺、大興寺、神恵院、観音寺
本山寺、弥谷寺、曼荼羅寺
出釈迦寺、甲山寺、善通寺
金倉寺
道隆寺
郷照寺
高照寺
国分寺
白峯寺
屋島寺
八栗寺
志度寺

著者等紹介

五来重[ゴライシゲル]
1908年、茨城県生まれ。東京帝国大学文学部印度哲学科を卒業後、京都帝国大学文学部史学科に再入学。高野山大学教授、大谷大学教授を歴任。大谷大学名誉教授。文学博士。専攻は仏教民俗学。93年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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saga

21
宮田珠己著「だいたい四国八十八ヶ所」に引用されていた本で、四国遍路に関するガイドブックとして興味深く読み進めた。宮田氏がこんな真面目な本を参考に、あんな緩いエッセイを上梓したギャップが改めて面白い。閑話休題。著者は、四国遍路は海洋信仰から端を発したもので、奥の院に参ってこそ、その真価が理解できると書いている。確かにその説は首肯できて、岩場・鎖場を歩くのも楽しそうだ。その反面、スタンプラリー的に楽しむ遍路もアリなのだという思いも捨てられない。自分だったら、車遍路で御朱印も頂かなかったりしてしまうかも……2014/05/08

秋乃みかく

3
★★★★☆ 四国遍路とは何なのか。八十八ヵ所をまわって(車でだけど)改めて考えてみたくて読んでみた。遍路(辺路)が海のかなたの常世や神を信仰していた古代日本の「海洋宗教」からきているという説にとてもビックリ!山の中のお寺が多かった印象があるので四国遍路の札所は海となんらか関係を持っているだなんてまったく考えもつかなかったです。うん、思いっきり目からウロコが落ちた感じ( ゜o゜)でもとても新鮮な気分(^^)そんな気分のまま下巻へgo!2015/06/22

土橋俊寛

1
講義録の形式で四国八十八ヶ所の縁起や四国遍路を解説しているのだが、話の流れが変わっている。総論のあと室戸岬、石鎚山、足摺岬と来て、44番からお寺を紹介する(上巻は86番まで)。これは「弘法大師が確実に土佐を回っているから」で、足摺岬にある金剛福寺から石鎚山を目指す経路上に44番大宝寺、45番岩屋寺がある。実際に歩き遍路を経験した身からは、おやと思うが、お大師様は色んな道をあちこちへと歩いたわけだ。それにしても「集印するのが目的であるかのごとく八十八か所を回るのは、いかがなものか」という一文は耳が痛い。2023/08/08

きむら

1
二ヶ月間の歩き遍路を終えた後に拝読。遍路は弘法大師以前、辺路修行がルーツとか、各霊場は海の見える奥の院が発祥とか、非常に納得できる、目からうろこが落ちる点が多かった。また遍路に出る事があったら、今度は奥の院までしっかり周ってみたいと思う。2011/07/15

Junko Yamamoto

0
ガイドブックではない。奥の院まで解説があり、四国遍路の原点が見えた。2020/09/13

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