内容説明
不安や恐怖を与える不可思議な現象を説明する存在として生み出された妖怪文化。目にみえないその姿を、日本人は古くから想像力を駆使して描いてきた。北斎・国芳・芳年・石燕をはじめ、有名妖怪絵師たちが描いた妖怪画百点超を、オールカラーで大公開!人間の前に出現し、飲んで踊って、戦い、退散する場面、さらに妖怪の種類や絵師ごとに、その多彩な魅力をたっぷり紹介。
目次
第1章 妖怪出現!
第2章 妖怪の宴
第3章 いざ、戦い
第4章 妖怪退散!
第5章 妖怪事典
第6章 偉大なる絵師たち
第7章 妖怪で遊ぶ
最終章 お化け大集合!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
76
文庫サイズなのにオールカラーで妖怪画が見られるのが嬉しいところです。今も昔も恐れられ、愛されている妖怪たち。広く妖怪たちを網羅しているだけでなく、テーマ別に収録しているのが面白かったです。妖怪の種類や絵師の紹介があるのも良かったです。コンパクトな妖怪画集として価値があると思いました。2016/02/05
HANA
64
絢爛たる妖怪絵巻集。冒頭「相馬の古内裏」の大迫力から始まり、酒呑童子や天狗、河童、狐や狸など錚々たる面々が勢ぞろい。それらが宴を行ったり闘ったり退治されたり。絵師も北斎に芳年、暁斎、鳥山石燕と名立たる妖怪絵師ばかり。それらがフルカラーで紹介されているので、文庫サイズとはいえ見応え十分でした。それなりに妖怪の絵は見ているつもりだったが、北斎の「生首」や薬と病の合戦図、六歌仙と法螺、屁で妖怪を退治するの図等々、初見の絵も多く、何となく得したような。それにしてもこの分野の奥の深さを改めて教えられたように思う。2017/11/05
鷺@みんさー
46
はいはーい。みんな大好きYOKAIですよー。解説はおなじみ小松和彦先生ですよー。あれもこれも妖怪絵がずらーり。それにしても妖怪愛されてるよねぇ。見ててすごい思う。描いてる人もさ、想像上のものを、どう面白かわゆく描いてやろうかとか、こげな表現で描いてみたらば皆びっくりするべぇとか、すんごいニヤニヤしながら描いてるんだろうなーってのが、伝わってくるんだよね。そしてやっぱり、芳年の凄みはひと味違わぁ。…ところで私はいつになったら、ソフィア文庫沼から抜け出せるのでせう?2018/12/02
Vakira
38
フルカラーの妖怪図鑑。今どきの妖怪ではなく古書である。流石 葛飾北斎の妖怪は迫力がある。ユーモラスなものもあり、昔の人々と共存していた妖精?河童、天狗、古狸など滑稽だ。水木しげるさんの妖怪図鑑の方がおどろおどろしい。まあ 見ていて楽しかった。そして 新発見。馬鹿(バカ)は妖怪でした。現在では罵声に使われ可哀そう。2019/02/20
ビイーン
25
紙上「妖怪画の展覧会」。魑魅魍魎で、呑んで踊って、ユーモラスで、恐ろしくて可愛い妖怪さん達が満載だ。そのなかでも歌川国芳の妖怪画は、手ぬぐいを被った猫ちゃん達が躍っていて、これがなんとも可愛くて特別のお気に入りかな。2019/08/24