内容説明
最澄、空海、法然、親鸞、日蓮、一遍、栄西、一休、道元。日本人なら誰でも知っている名僧たちが、独自の教義へ辿りつくまでの道筋とその教えをコンパクトに解説。エリートへの道を捨てて仏教へ向かった者、愚者の立場を貫き万人にわかる教えを目指した者、僧侶の身で公然と妻帯した者、一所不在の遊行生活を送った者…。仏教に一生をかけた名僧たちを通して仏教への理解が深まる。日本仏教の流れを通覧できる略史付き。
目次
第1章 日本の名僧(最澄;空海;法然;親鸞;日蓮;一休)
第2章 日本仏教略史(仏教伝来から飛鳥時代;奈良時代の仏教;平安時代の仏教;鎌倉時代の仏教;室町時代の仏教;江戸時代の仏教)
著者等紹介
瓜生中[ウリュウナカ]
1954年東京生まれ。早稲田大学大学院修了。東洋哲学専攻。仏教・インド関係の研究、執筆を行い現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アルカリオン
11
主要宗派の開祖(最澄・空海・法然・親鸞・日蓮・一遍・栄西・道元)と一休の一生を興味深い筆致で紹介▼法然は教義の理解・研究よりも念仏を唱えることを重視した。それに対して、弟子の証空は浄土宗の経典の注釈書を学ぶことを重視した。前者を鎮西義、後者を西山義という(p131/227)。一遍は優秀な少年であり、将来の西山義後継者候補と期待されたが、家督を継ぐことになりいったん還俗した。その後、再び出家し、お札を配り歩く。信奉者は「時衆」と呼ばれた。一遍の死後、強い影響力を持った弟子が2代目として「時宗」を組織した。2021/12/24