出版社内容情報
玉上 琢弥[タマガミ タクヤ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
LUNE MER
11
第一部完。確かにここで物語が終わっていたとしても全く違和感はなく、ここまでの段階で既に当時の物語の水準を凌駕していただろうと思われる。(散逸している物語も多いけど、源氏並にスゴイ物語があったなら伝わってそうなものだし。)しかし、この後の展開でさらに完成度を高めていくところが如何に信じ難いことなのかって、今では少しだけ分かる気がする。ここまでは噛ませ犬程度の見せ場しかない柏木、紫式部もこの時点ではあんな役回りまでは考えてなかった気がする(多分)。最後に、玉鬘十帖の登場人物では近江の君が好きかも(笑)2020/05/27
ヒロミ
7
小学館の全集と併読しつつ読了。私はこちらのほうが読みやすく感じました。玉上先生の訳文も素敵。夕霧が初恋の雁ちゃんとハッピーに。親友夕霧の結婚に茶々を入れていた柏木…まさかこいつが次の若菜では幅をきかせるとは誰が想像できようか。若菜楽しみです。しかし古文難しい。2014/02/27
ヤベ
3
髭黒の意中の女に関してなりふり構わない性格は現在の源氏と対比されるとともにかつての源氏を彷彿させる仕掛けになっている?源氏を拒み続けた玉葛が、好きでもない髭黒にあっさりと嫁ぎ、その後子宝に恵まれて夫も昇進することから読めるのは、宮廷女房はある意思を明示するからにはその実行に人生を費やさなければならない、その意思以外は人生において殆ど叶わぬものと諦めなければならない、そうすれば宮廷世界を謳歌できる(場合もある)ということだろうか?2022/01/27
イタロー
2
三十三・藤裏葉まで。いろいろ読み比べながらちょびちょび読んでいた。そりゃそうだけども原文がいちばんいい。でも現代語訳も意義大いにありとぞ思ほゆ。短編の集合的な序盤から貴種流離の中盤が過ぎて長編物語的な盛り上がりになってきた。次の若菜は源語の白眉らしいけども楽しみでありける。2023/05/03
ヤベ
2
玉鬘集を飛ばして読んだから一瞬で読み終わった。夕霧は雲居の雁と結婚できてよかったな。2023/02/02