感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mt
27
予想以上の手強さで苦労して読み終えた。瀬戸内源氏の楽しみを味わった者からすれば、同じ物語を読んでいるとは思えないこともある。原文に触れること、作家以外が書いた源氏物語を読むことが瀬戸内源氏を読んでからの想いだった。手軽に楽しく読めることはとってもいいこと。ただ、これで本当に源氏物語を読んだと言えるのか、ずっと気になっていたところ、原文に触れることの楽しさを書いた文に出会い思いきれることができた。まだまだだけど、美しい言葉だなぁ、と感じることしきり。少しずつでも読み進めようと思えた。まだ若紫。先は長い。2015/09/29
LUNE MER
13
第一部、第二部、第三部ごとにかなり雰囲気の変わる源氏物語。おそらく多くの人がイメージする源氏物語の世界観は第一部じゃないかと思うのだが、その中でも有名なエピソードの密度が高い一巻。光源氏の誕生、藤壺との出会い、雨夜の品定めを経ての空蟬、夕顔との出会い・別れ。そして若紫との出会い。原文でスラスラと読める人への憧れも抱きながら悪戦苦闘はするものの、この世界観に浸る時間は極上。(原文読みながら「こんな意味かな?」と思って後半にある現代語訳で答え合わせをしては自分の古典力にガッカリするマゾ読みもまたよし。)2024/06/19
LUNE MER
13
源氏物語を初めて通読したのは本書の現代語訳。後に読んだ田辺聖子訳、林望訳に比べると古典の授業に出てくる現代語訳に近い感覚で原文に忠実な反面、小説としての読みやすさには難があるというのが個人的な感想。今回は原文サイドで再読開始。「大まかな登場人物、ストーリーは頭の中に入っている」「6割くらい意味が掴めれば細部は気にしない」という指針に基づいてトライアルしたところ、存外にサクサクと面白くて読める。翻訳者の解釈の入り込まないピュアな源氏物語を堪能できる心のゆとりを残しながらこの状況を乗り切ろう。2020/04/23
LUNE MER
10
読解を犠牲にしてでも敢えて原文で読んで雰囲気を楽しむ。そんな楽しみ方をする際には現代語訳(意訳ではなく逐語訳)もついているこの角川ソフィア版はうってつけ。現代語訳の方は小説感覚で読むのは難儀する文体だが、高校生が古文で源氏物語を出題されたときの参考資料としては頼もしそう。作中に挿入される和歌にフォーカスした読み方など、まだまだ余裕が足りない楽しみ方が多く残っているので源氏物語にはこれからも末長くお付き合いいただきたい。2023/10/07
Eiki Natori
9
30年ぶりに再読。もちろん大河ドラマの流れに乗っただけだが、大河ドラマはこの話の伏線を色々盛り込んでいることはわかる。 物語も文体に勢いがあるのと、伏線や登場人物の描写(やたら泣くのはよくわからんが(笑))など、なぜ1000年以上も歴史の風雪に耐えて生き残って読み続けられるのか、よくわかる話である。2024/06/08
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