出版社内容情報
古代より日本各地で行われてきた様々な「もののけ」=「魔よけ」。失われゆく習俗を調査・収集してきた在野の民俗学者が、葬送儀礼における「まよけ」の事例を分析し、独自の死者観・葬送観を導き出す。
【目次】
内容説明
古来の風習が色濃く残る昭和の時代。在野の民俗学者、斎藤たまは、日本各地を歩いて旅した。彼女の心を捉えていたのは、地域に根づく様々な「もののけ(モノ除け)」=「まよけ」。北枕や湯潅、たいまつ、白に身を包む、ぜんの綱など、死者を送る場面には多くの習俗が残る。それは愛惜する死者を災いなすものから守るためではないのか―。貴重な民俗調査とともに独自の死者観・葬送観を導き出す、濃密な民俗誌。
目次
1 出棺まで(魂よび;死体の上の魔よけ;死体に入るもの;地獄縄;北枕;枕めし;湯潅;棺に納む品)
2 葬送(でたちの飯;掃き出す;たいまつ;棺の火;白)
3 墓(地どり;穴掘酒;穴守り;塚守り;墓の火;墓以前)
4 残る者のつつしみ(喪;耳ふたぎ)
著者等紹介
斎藤たま[サイトウタマ]
1936年、山形県東村山郡山辺町生まれ。高校卒業後、東京の書店で働く。1970年代から日本全国の野辺を歩いて旅し、さまざまな民俗事例を採録。在野の民俗学者として多数の著作を発表した。2017年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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