出版社内容情報
宗教学の祖マックス・ミュラーは、人類の始原を明かすため、古代インド神話とギリシア神話の比較研究を始めた。神と自然現象は同一だったとし、近親相姦のような忌まわしい記述は、自然を古代言語で表現した名残だとした。こうした学説は、合理的思考を求めた19世紀の英国で歓迎される。そして、神話は「古代世界の宗教」と位置づけられ、後の宗教学へと繋がっていった。学問の曙光となった重要論文に、訳注・解説を付す。
『比較宗教学の誕生』(国書刊行会)収載の「比較神話学」の文庫化。
内容説明
宗教学の祖マックス・ミュラーは、人類の始原を明かすため、古代インド神話とギリシア神話の比較研究を始めた。神と自然現象は同一だったとし、近親相姦のような忌まわしい記述は、自然を古代言語で表現した名残だとした。こうした学説は、合理的思考を求めた19世紀の英国で歓迎される。そして、神話は「古代世界の宗教」と位置づけられ、後の宗教学へと繋がっていった。学問の曙光となった重要論文に、訳注・解説を付す。
目次
普遍史の一部としての神話学
人類の始原状態
神話制作時代
ギリシア神話が与える嫌悪感
神話制作時代の歴史的特徴
アーリア文明の歴史
抽象名詞
抽象動詞
後の神話的語法
複数名称と同義名称
『ヴェーダ』の神話的言語
セレネとエンデュミオン
神話の原要素
エオスとティトノス
ケパロスとプロクリス
ヘラクレスの死
ダフネとアポロン
大自然の啓示
ウルヴァシーとプルーラヴァス
大自然の悲劇〔ほか〕
著者等紹介
マックス・ミュラー,フリードリヒ[マックスミュラー,フリードリヒ] [Max M¨uller,Friedrich]
1823‐1900。ドイツに生まれ、後にイギリスに帰化。サンスクリット文献学、比較言語学、宗教学、東洋学で知られ、オックスフォード大学教授を務めた
山田仁史[ヤマダヒトシ]
1972年、宮城県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程満期退学。ミュンヘン大学大学院修了(Dr.phil.)。東北大学大学院文学研究科准教授を務めた。2021年逝去
松村一男[マツムラカズオ]
1953年、千葉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。和光大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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