出版社内容情報
中国古代の二千年を描き、正史として読み継がれてきた司馬遷『史記』。下巻は二千年の歴史の最後の中心をなした漢の武帝朝の時代を描いた六巻を収録。侵略戦争に起因する統制経済のふかい爪あとを克明に記した経済史である「平準書」、人間の怒りが一族を滅ぼすほどの悲劇を生み出す様を語る「魏其武安侯列伝」、悲劇の将軍李広の運命を熱く書き綴った「李将軍列伝」など、動乱の終わった漢という時代の社会の様相と、そこで生きた人々の運命を紐解く。人名索引付き。
内容説明
中国古代の正史『史記』を原文・訳文・解説で味わう。漢武篇では、高祖による漢王朝の成立と、黄金期とされる武帝時代の社会の様相を読み解く。厳しい統制経済と非情な役人に苦しむ人民の姿を記した「平準書」「酷吏列伝」、人間の怒りの連鎖を描いた「魏其武安侯列伝」、侠気燃える「游侠列伝」などの七巻を収録。巻末解説では司馬遷に特有のいきいきとした物語体の魅力を解き明かす。上・中・下で登場する786名を整理した人名索引も掲載。
目次
平準書
魏其武安侯列伝
李将軍列伝
汲鄭列伝
酷吏列伝
游〓列伝
日者列伝
著者等紹介
田中謙二[タナカケンジ]
1912年滋賀県生まれ。京都大学文学部中国文学科卒業。京都大学名誉教授。2002年没
一海知義[イッカイトモヨシ]
1929年奈良県生まれ。京都大学文学部中国文学科卒業。神戸大学名誉教授。2015年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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