角川ソフィア文庫<br> 先住民から見た世界史―コロンブスの「新大陸発見」

電子版価格
¥1,276
  • 電子版あり

角川ソフィア文庫
先住民から見た世界史―コロンブスの「新大陸発見」

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044007577
  • NDC分類 209.5
  • Cコード C0122

出版社内容情報

コロンブスが15世紀に持ち帰った中南米原産のトウモロコシや、その後に伝わったジャガイモは、ヨーロッパの人口増加に大きく貢献した。他方、アメリカ大陸へ持ち込まれた疫病は、先住民の急激な人口減少を引き起こす。世界の食卓を豊かにした作物の伝播は、のちに「コロンブスの交換」と呼ばれるが、先住民にとっては略奪や侵略に他ならなかった。南米アンデスをフィールドに農学と人類学を研究する著者が描く、もう一つの世界史。

(本書は、『コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史』(角川選書、2017年刊)を、再構成・加筆・改題のうえ、文庫化したものです。)

内容説明

コロンブスが15世紀に持ち帰った中南米原産のトウモロコシや、その後に伝わったジャガイモは、ヨーロッパの人口増加に大きく貢献した。他方、アメリカ大陸へ持ち込まれた疫病は、先住民の急激な人口減少を引き起こす。世界の食卓を豊かにした作物の伝播は、のちに「コロンブスの交換」と呼ばれるが、先住民にとっては略奪や侵略に他ならなかった。南米アンデスをフィールドに農学と人類学を研究する著者が描く、もう一つの世界史。

目次

第1部 ヨーロッパに与えたもの(トウモロコシ―コロンブスが持ち帰った穀類;トウガラシ―世界各地の食文化をになう;ジャガイモ―ヨーロッパの飢えを救う )
第2部 先住民にもたらされた災厄(サトウキビ―砂糖の生産と奴隷;馬と牛―生活を破壊したヨーロッパの家畜;天然痘―先住民の凄惨な悲劇)
終章 コロンブスの功罪

著者等紹介

山本紀夫[ヤマモトノリオ]
1943年、大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得退学。国立民族学博物館名誉教授。農学のちに人類学を専攻し、農学博士(京都大学)、博士(学術、東京大学)。1968年の学生時代からアンデスを中心に、ヒマラヤ、チベット、エチオピアなどの高地で50年あまりにわたって、環境と人間の関係の人類学的調査・研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

64
仕事の車中の待機中に読んできてた。残り10頁余りとなったので、自宅に持ち帰り、一眠りしての寝起きに読了と相成った。南北アメリカ大陸の先住民や欧米の侵略のテーマは吾輩の古くからの読書のテーマの一つでもある。が、情けなくも山本紀夫の著書は初めて。2024/12/19

サアベドラ

37
近世における旧・新両大陸の接触による世界のヒトとモノの平準化、いわゆる「コロンブスの交換」の功罪を新大陸先住民の立場から批判寄りに紹介した本。著者はジャガイモやトウガラシなど新大陸由来の植物の著作がある農学者。アメリカの歴史学者によって提唱された「コロンブスの交換」理論は、収奪者である欧米人の見方に寄っており、特に新大陸側の貢献を無視しているとして批判している。紹介されている新大陸由来の植物はトウモロコシ、ジャガイモ、トウガラシで、逆に旧大陸から流入したものとしてサトウキビ、牛馬、疫病を挙げている。2023/08/15

やいっち

15
仕事の車中の待機中に読んできてた。残り10頁余りとなったので、自宅に持ち帰り、一眠りしての寝起きに読了と相成った。南北アメリカ大陸の先住民や欧米の侵略のテーマは吾輩の古くからの読書のテーマの一つでもある。が、情けなくも山本紀夫の著書は初めて。2024/12/19

かんがく

14
いわゆる「コロンブスの交換」で新大陸・旧大陸間を移動したトウモロコシなどの作物、牛馬などの家畜、天然痘などの疫病について、その特徴から歴史に与えた影響までを解説していく内容。西洋中心的・人間中心的な歴史観に批判的に書かれていた。2024/04/14

恥ずかしい爺さんでっせ

13
ヨーロッパ人がアメリカにいた原住民にかなりの収奪、虐殺の連鎖でいたことなどの全体像の再認識ができて好著でした。中ほどのページにはアフリカから黒人奴隷連れて来た国の表がありますがスペインやカリブにかなりの植民地があったフランスも結構な数をアフリカから連れてきています。フランス革命あって民主主義の先駆ぽいふりをしてますがフランスが海外に植民地が多かった時代はこのカリブ以外もインドシナもアルジェリアでもまあなかなかな残忍人種性が潜んでる連中だと心しないといけません。2024/06/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21141735
  • ご注意事項

最近チェックした商品