出版社内容情報
映画やドラマでおなじみの『西遊記』。天竺へ経典を取りに行く玄奘三蔵の旅を題材に、お供の孫悟空・猪八戒・沙悟浄と、それを邪魔する妖怪たちを描く摩訶不思議な物語は、今も老若男女に愛されている。児童文学の印象も強いが、不老不死の食物、女妖怪による罠、聖者への皮肉など、登場人物の欲望や規範にとらわれない痛快さが、その見所でもある。全百回のあらすじと、詩のリズムまで味わえる現代語訳、解説とコラムを収録。
内容説明
映画やドラマでおなじみの『西遊記』。天竺へ経典を取りに行く玄奘三蔵の旅を題材に、お供の孫悟空・猪八戒・沙悟浄と、それを邪魔する妖怪たちを描く摩訶不思議な物語は、今も老若男女に愛されている。児童文学の印象も強いが、不老不死の食物、女妖怪による罠、聖者への皮肉など、登場人物の欲望や規範にとらわれない痛快さが、その見所でもある。全百回のあらすじと、詩のリズムまで味わえる現代語訳、解説とコラムを収録。
著者等紹介
武田雅哉[タケダマサヤ]
1958年、北海道生まれ。北海道大学名誉教授。北海道大学大学院文学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しずかな午後
16
『西遊記』は〈子供向けの童話〉のように思われがちだが、儒教・道教・仏教の混ざった壮大な世界観をかけめぐる個性豊かな登場人物たちの物語は、大人になった今読んでも楽しい。本書は『西遊記』全百回を一冊にまとめたダイジェスト版、コラムも豊富。三蔵法師・悟空・八戒・悟浄のキャラクターとしての完成度に改めて驚いた。とくに三蔵法師が完全無欠な人物ではなく、色んな欠点のある人物であることが面白い。その逆に三人の弟子も欠点はあるが憎めないし、いざとなったら頼りになる。この四人のバランスによって話がグイグイ動いていく。2024/07/25
さとうしん
8
同シリーズの『水滸伝』より訳文が多くて長い印象。解説やコラムも呉承恩作者説の出所や『西洋記』との比較、先行作品や版本間の比較、火焔山にまつわる地理学、ないしは元ネタの問題等々、『水滸伝』ほどではないが読ませるものが多い。初心者はもちろん西遊記ファンも読んで損はないだろう。2024/03/01
fseigojp
6
三国志演義は宋の時代、西遊記、水滸伝、金瓶梅は明の時代といわれる 金瓶梅の変わりに紅楼夢(清の時代)をおく立場もある2025/04/04
なん
4
コンパクトによく纏まった、お手軽最遊記である。本書を読んでいる途中、ドラマで猪八戒を演じた役者の一人である西田敏行氏の訃報が飛び込んできた。彼のことだから、きっと笑って送って欲しいと思っているに違いない。この本の結びも、八戒が余韻を残して終わる。次は邱永漢版西遊記を読む予定。2024/10/18
まつもと
1
結構知ってる気がしてたけど、なんかもう全然知らなかったかも!と思いながら読んだ。面白かったけどよくよく考えたら身内でわちゃわちゃ何してんねんみたいな気持ちにもなる。2025/03/06