出版社内容情報
これから僕は君に、少し長い手紙を書こうと思う――。
「今、ぼくたちは、とても困難な時代を生きている。ひとがひととのつながりを見失いつつある時代に生きている。ある意味では、ひとを信頼するという当たり前のことが、こんなにむずかしくなった時代はないかもしれない。でも君が、個人を信頼することがむずかしいことがあっても、人間への信頼を失わないでいてくれたら――今という時代に失望を感じることがあっても、絶望のなかにさえも希望を見い出そうとしたひとが、かつていたことを忘れないでいてくれたら。そう願ってやまない」――「小さなひと」)
サン=テグジュペリ、石牟礼道子、岡倉天心、神谷美恵子、吉野源三郎、リルケ、ミル、小林秀雄、河合隼雄
【目次】
小さなひと
春の使者
言葉の花束
悲しみの弦
コペル君と網目の法則
愛と「生きがい」
コトバのちから
自由の危機
いつくしみの手仕事
「空」の世界と「いのち」のちから
読書の扉
愛しいひと
おわりに
参考文献/ブックガイド
内容説明
変わっていく君と共に「生きて」くれる本に出会ってほしい。サン=テグジュペリ、石牟礼道子、岡倉天心、神谷美恵子、吉野源三郎、リルケ、ミル、小林秀雄、河合隼雄、フランクル、そして無声のコトバを紡ぐ詩人たち―未来に手渡してゆきたい叡知と希望が、ここにある。人生を変えた本と言葉を手紙に綴る、全12篇のエッセイ。
目次
小さなひと
春の使者
言葉の花束
悲しみの弦
コペル君と網目の法則
愛と「生きがい」
コトバのちから
自由の危機
いつくしみの手仕事
「空」の世界と「いのち」のちから
読書の扉
愛しいひと
人生の時―あとがきに代えて
著者等紹介
若松英輔[ワカマツエイスケ]
批評家・随筆家。1968年(昭和43年)、新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。「越知保夫とその時代 求道の文学」で第14回三田文学新人賞評論部門当選、『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』で第2回西脇順三郎学術賞、『見えない涙』で第33回詩歌文学館賞、『小林秀雄 美しい花』で第16回角川財団学芸賞、第16回蓮如賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。