出版社内容情報
「水枕ガバリと寒い海がある」
「中年や遠くみのれる夜の桃」
「鬼才」と呼ばれた新興俳句の旗手、西東三鬼。反戦・厭戦、エロスや中年感情を、大胆かつモダンな感性で詠んだ句は今なお刺激的である。『旗』『空港』『夜の桃』『今日』『変身』の全五句集に、貴重な自句自解を収録した文庫版の全句集。解説:小林恭二
内容説明
「水枕ガバリと寒い海がある」昭和俳壇に彗星のごとく登場し、十七文字の魔術師と称された新興俳句の旗手、三鬼。戦時下に詠んだ句で弾圧されるも、戦後は現代俳句協会の創設や随筆執筆など多彩に活躍した。「中年や遠くみのれる夜の桃」「露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す」反戦やエロス、異国的モチーフや中年感情を大胆にモダンに詠む感性は無二の魅力を放つ。既刊句集に初句・季語索引、貴重な自句自解も収録!
目次
旗
空港(『現代俳句』)
夜の桃
今日
変身
『変身』以後
拾遺
著者等紹介
西東三鬼[サイトウサンキ]
明治33年(1900)~昭和37年(1962)。岡山県生まれ。18歳で両親を失い、東京の長兄のもとで歯科医となり、患者に誘われて33歳で俳句を始める。俳号の三鬼は「サンキュー」のもじり。3年後に発表した「水枕ガバリと寒い海がある」が俳壇を騒然とさせ新興俳句の旗手となる。戦時下に詠んだ「昇降機しづかに雷の夜を昇る」が世情不安を煽ると弾圧され、以後潜伏の身に。昭和17年に神戸に転居、終戦後には現代俳句協会を創設し、山口誓子を擁して俳誌「天狼」創刊の中心となる。自らも「激浪」を主宰。一時は雑誌『俳句』(角川書店)の編集長も務めた。また自伝的作品『神戸』『続神戸』なども執筆し、傑作と評された。昭和37年4月1日、61歳で永眠。角川書店で俳壇葬を行った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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