出版社内容情報
人間を解き明かす鍵は、火のように燃える心の原野に隠されている。
内容説明
人間を解き明かす鍵は、火のように燃える心の原野に隠されている。縄文と現代を結ぶ思考の稜線。思想家・中沢新一、最新論集。
目次
天使の心、悪魔の心
冒険者たちへのレクイエム(ドン・キホーテの謙虚さ―レヴィ=ストロース追悼;日本人のたましいの形―河合隼雄追悼;チェシャ猫は笑いだけを残して;修行の無意味とシャンデリア―吉本隆明追悼;吉本隆明の経済学;剣豪のような人;創造的ないたずら者―山口昌男追悼;「Be Careful」なふたり)
日本思想のリレイヤー(「内側から」描かれる歴史―柳田國男『海上の道』;地名のアースダイバー―柳田國男『地名の研究』;ムスビの神による人類教;創造の出発点―井筒俊彦『神秘哲学』;馬上の若武者―『井筒俊彦全集』)
天竜川という宝庫
エネルゴロジーについて
著者等紹介
中沢新一[ナカザワシンイチ]
1950年生まれ。思想家、人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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吟遊
14
中沢新一のエッセイや追悼文、この8年で折々に発表してきた小論を集めたもの。『熊を夢見る』と同時に刊行され、同じ趣旨だが、集め方はちがう。こちらの本の方が、吉本隆明や山口昌男らの思い出を収め、折口信夫に触れ、日本論を論じ、と具体的で日本寄りである。その点が好きだった。『熊を夢見る』の方は、ヨーロッパ、レヴィ・ストロース寄りである。2017/11/09
しろきいろ
4
図書館。中沢新一二冊目。こちらも面白いなあ。小論集なので読みやすいし、追悼文だからというのでもなく全体から滲み出る先生の人情味?が好きです。冒険者たちへのレクイエム…先輩冒険者たちへの深い敬愛の念。思考や地名に層成す数多のレイヤー、その最深部を目指してダイブするんですねぇ。とてもロマンチック。折口信夫も今なら読めるかもしれない。(むかし1ページで挫折した)2019/06/08
隠居
0
天竜川という宝庫の章が凄い。『精霊の王』を読むことにしよう。2017/12/10
ジュリ(村上)
0
中沢氏の著作は今回初めて読んだ。氏の独自の思想に触れることができると思いたいへん期待していたため、途中の追悼文や書評部分には落胆させられた(柳田の思想の紹介など、それはそれで勉強になったが)。文字数の少なさを考えると、1800円という決して高いとはいえないはずの価格も微妙に思えてくる。エネルゴロジーを扱った章では喩の話から一気に宇宙エネルギーの循環の話になるあたりが中沢氏らしいのだろうか? 宇宙の話になると、読者は好き嫌いに二分されそうである。進化の話や日本人の起源などの話には疎いので興味深く読めた。2020/07/10
天来
0
おおが2019/07/09
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