角川文庫 角川ソフィア文庫<br> ありてなければ―「無常」の日本精神史

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角川文庫 角川ソフィア文庫
ありてなければ―「無常」の日本精神史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044000028
  • NDC分類 121.04
  • Cコード C0112

出版社内容情報

「無」と「有」のあわいに 私たちは生きている。

「世の中は夢か現か現とも夢とも知らずありてなければ」(古今和歌集)。いま、たしかに「ある」が、それは同時に、いつか「なくなる」、あるいはもともとは「なかった」ーー。夢と現のあわいに生きる我々は、そのみずからの「はかなさ」にどう向き合い、超えていくのか。「はかなさ」を巡る、無常の精神史をたどる。平凡社刊『「はかなさ」と日本人』に大幅加筆。

内容説明

「世の中は夢か現か現とも夢とも知らずありてなければ」(古今和歌集)。いま、たしかに「ある」が、それは同時に、いつか「なくなる」、あるいはもともとは「なかった」―。「夢と現のあわい」に生きる私たちは、その「はかなさ」をどう受けとめ、どう生きてきたのか。万葉の時代から現代にいたるまで、日本思想史を形成してきた無数の言葉を渉猟し、そこに通底する「無常感」をたどりながら、日本人のゆたかな精神性を探り当てていく。

目次

1 現代日本人の無常感(「はかない」気分;「はか‐ない」とは ほか)
2 「夢の外へ」(「浅き夢みじ」―「いろは歌」の決意;地獄・極楽とは何か―『往生要集』のしかけ ほか)
3 「夢の内へ」(「妄執」のゆくえ―謡曲の鎮魂;「一期は夢よ ただ狂へ」―『閑吟集』の狂と情 ほか)
4 「夢と現のあわいへ」(「ありがたき不思議」―『徒然草』の存在理解;「夢と現のあわい」の美意識・倫理―「幽玄」「やさし」 ほか)
5 ふたたび、現代日本の無常感(「人間の安心」論―近代日本の「無」の思想;「夢よりも深い覚醒」―見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」 ほか)

著者等紹介

竹内整一[タケウチセイイチ]
1946年長野県生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業。東京大学教授などをへて、現在、鎌倉女子大学教授、東京大学名誉教授。専門は、倫理学・日本思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

風地

10
喜びを感じても「でもいつか無くなってしまうんだよね…」と、儚さを感じる、と知人に話したら「それは日本人としての宿命なんだよ」と言われた。それがとても腑に落ちて、日本人と儚さについて学びたくて手に取った本。無常観に関する日本思想史。万葉集から村上春樹まで、あらゆる儚さの捉え方が紹介され論じられている。一番しっくりきたのが寺田寅彦の"地震や風水の災禍の頻繁で しかも全く予測し難い国土に住む者にとっては天然の無常は遠い遠い祖先からの遺伝的記憶となって五臓六腑にしみ渡っている"かな。科学の取扱への警鐘も響いた。2025/08/31

大先生

10
「ありてなければ(あるけれどないので)」という無常の「はかなさ」の向こう側のあり方を①夢の外へ(極楽浄土など彼岸への憧憬)、②夢の内へ(葉隠の死狂いなど此岸への没入)、③夢と現のあわいへ(徒然草や本書など無常の世に踏みとどまる)、という3タイプに整理して解説した本です。本書を通読しても分かったような分からないような、微妙な読後感でしたが、とにかく、【無常という移ろいゆく儚い世界だということを認識し、それでもなお生き続けることへの前向きな精神を持とう!】ということだと理解しました。儚いからこそ鮮やかなのです2021/12/10

moonanddai

8
「遠い遠い祖先からの遺伝的記憶」とされる「無常」。生きている今を夢と感じ、そしてどうする?「夢の外へ」向かうのは「欣求浄土」、「夢の内」に留まる、というかのめりこめば、「一期は夢よただ狂え(閑吟集)」の世界、「夢と現のあわい(間)」に留まろうとするのが「徒然」となる、という…。さてさて、と考えていると、あの「夢で逢えたら」を思い出しました。「夢でもし逢えたら」というあれです。「あなたに逢えるまで(いっそ)眠り続けたい」とすれば「夢の内」に留まるのだろうし、目覚めて夢を楽しむなら「あわい」なのだろうか…W。2019/12/19

本命@ふまにたす

2
現代日本における「無常観」を入り口にした、ひとつの日本思想史に関するエッセイ。いわゆる原典にあたるような生の文章を多数引用して論じているのが特徴。2023/04/29

りっとう ゆき

1
ありてなし=有って無い つまりあるけどない、あるけどいずれ無に帰す、という存在のはかなさ。そんなこの世を夢ととらえてきた日本人、じゃあそれで夢の外側(極楽)を思うのか、夢を夢として没入するか、あるいはありてなしを受け入れて能動的に生きるのか、主にその三つの観点で古典から現代文学までひもときながら考察してゆく。と言っても世界観なだけにふわふわしてるけど。ただニヒリズムだけに陥らない著者の思いが感じられる。→2025/05/06

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