内容説明
「南アフリカW杯が終わった後、現役を引退しようかなって思っとった。代表だけじゃなくて、サッカーをやめようと」。彼は胸の内を淡々と打ち明けた―。本田圭佑、長谷部誠、大久保嘉人らは、いかに自分と向き合い、果敢に決断し、勇躍することができたのか。そして次なる舞台に向け、何を心に誓うのか。世界で勝負を続けてきたサッカー日本代表8人の素顔と本音に迫った。高ぶる息吹が伝わってくる、渾身の密着ドキュメント。
目次
岡崎慎司―無心
本田圭佑―岐路
長友佑都―雑草
森本貴幸―孤高
大久保嘉人―背水
家長昭博―才気
中村俊輔―運命
長谷部誠―誠実
著者等紹介
小宮良之[コミヤヨシユキ]
1972年、横浜市生まれ。2001年からバルセロナに渡り、スポーツライターとして活躍。トリノ五輪、ドイツW杯などを取材後、06年から日本に拠点を移し、人物ノンフィクション中心の執筆活動を展開する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
16
2011/10/1 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。2011/11/23〜11/27Sports Graphic Numberなどにアスリートの内面をえぐる読み応えある記事を書いている小宮氏の文庫書き下ろし。南アW杯に選ばれた選手8名(岡崎慎司、本田圭佑、長友佑都、森本貴幸、大久保嘉人、家長昭博、中村俊輔、長谷部誠)の性格、心の葛藤などが丁寧に描かれている。なかでも大久保、長谷部両選手の回が良かった。家長選手のはちょっと物足りない感じ。とは言え、寡黙な感じなので仕方ないか。彼の背筋をピンと伸ばした美しい2011/11/27
すざく
7
岡崎慎司、本田圭佑、長友佑都、森本貴幸、大久保嘉人、家長昭博、中村俊輔、長谷部誠。サッカー日本代表8人の素顔と本音に迫ったドキュメント。興味のある選手はもちろん、そうでもない選手についても面白かった。大久保選手の章が一番良かったな。著者も一番思い入れが強いんじゃないかな?という印象を受けた。2015/06/09
coolmonster
5
特に、この本に書かれた8人全ての選手が、必ずしも南アフリカやブラジルのW杯メンバーではない。今ではJ2で戦っている選手も含まれている。しかし、著者はサッカーライターとして、一人一人の物語を明確に、鮮やかに彼らの人生観まで含んだように描き出して見せる。読後、清涼感を感じないではいられない爽やかな物語のようなノンフィクションだ。2015/01/01
YOS1968
5
海外で活躍する8人のフットボーラーについてのノンフィクション。あまりタイトルとは関係ない。突っ込んだ取材は大久保だけで、あとがきによれば森本と俊輔には「面識がない」とのこと。本田圭佑と家長の生年月日が同じであったことに、オランダのクライファートとファンニステルローイの関係を思い出した。岡崎は突貫小僧的性格、不器用に見えても着実なスキルアップがある。長友のスプリント能力としたたかさ。長谷部の「攻撃的才能」がないこと(それはレッズ時代から知っていたが)。それぞれの選手に対する着眼点は非常に面白いと思った。2011/11/04
イムキニコ。
5
この本、凄かった。読んでる最中に、目頭が熱くなりました。日本代表にスポットを当てたノンフィクションのオムニバス作品。ひとつ、ひとつの章が短いので、とても読みやすかったです。特に、神戸の大久保選手の話が良かった。この本の“核”になる話だと思うのですが、南アフリカW杯からサッカーを見始めた私にとって「ロスタイムに奇跡を」の中で書かれていた大久保選手は、私が知らない“大久保嘉人”でした。色々な人に読んでもらいたい。2011/10/15
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- 和書
- 俳句の余白