内容説明
廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり…(表題作より)。『退出ゲーム』に続く“ハルチカ”シリーズ第2弾。
著者等紹介
初野晴[ハツノセイ]
1973年静岡県出身。法政大学工学部卒。2002年、『水の時計』で第22回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。ファンタジーとミステリを融合した独特の世界観で注目を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スズ
281
難聴に苦しむクラリネット奏者の少女、何故か部費を絶対に受け取らない地学研究会の美人部長、生徒思いの先生が自宅謹慎を命じられて困惑する他校の吹奏楽部、初恋の相手を探して欲しいという女性等、今回もハルタとチカの二人が様々な人と謎に出会いました。地学研究会の部長の真意が素敵で、初恋ソムリエの事件の顛末も余韻が良かったです。草壁先生に片思い中の二人の会話も面白く、傍から見ていると夫婦漫才のようで自然と顔が綻びました。学生時代、放課後の空き教室から聴こえてくる楽器の音色に耳を傾けるのが好きだったことを思い出しました2017/05/30
まりも
204
ハルチカシリーズ2冊目。進級し後輩も出来た事で部活動も本格化し学園ミステリーとしてより面白くなってきた。演奏力に磨きを上げる間に色々と解決していくハルチカですが周りから見たら普通に仲良しカップルだね笑相変わらず話は重めですが人との繋がりを意識させるお話ばかりなので読んでいて心が暖かくなりますね。この軽さと重さのバランスは見事。個人的に周波数は77.4MHz、アスデモウスの視線が特に心に残りました。それにしてもこの学校の奇人率すごい。2014/10/19
ダイ@2019.11.2~一時休止
192
ハルチカその2。連作短編集。2年生になって部員も着々と増えてきてます。アスモデウスの視線が一番よかった。2015/10/02
ちびめろ
183
1作目が気に入ったので、4作目まで大人買いしました。短編の読み切り構成となっているため、何処からでも読めそうですが、やはり順番に読みたいです。軽めのキャラクター設定の割に、深い話で読み応えもあり、ミステリー感もしっかりあるのでページを捲る手が止まらない系の本でした。残り2作がとても楽しみです。2016/04/04
ヒロユキ
174
前作『退出ゲーム』に比べ、よくも悪くも推理小説として薄くなりキャラクター色が濃くなった感じ。これまた前作に続き結末には社会派要素のある重い問題が用意されています。その中で前作から登場しているキャラも初登場のキャラも変人がいっぱいなので読後感が決して悪くならないから読みやすい。2012/07/06
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