内容説明
朔太郎はSF作家。高校時代の同級生で、朔太郎のよき理解者である妻の節子と、ささやかながらも幸せな毎日を送っていた。そんなある日、節子が病魔に冒され、余命1年の宣告を受ける―。1日1話、節子のためだけに小説を書く。それが朔太郎の祈りであり、2人の生きる希望だった。いつまでも小説を書き続けたい。いつまでも読んでいたい…。夫婦とは、命とは、愛するとは。眉村卓氏の実話を元にした愛と奇跡と感動の映画、完全小説化。
著者等紹介
半澤律子[ハンザワノリコ]
脚本家
百瀬しのぶ[モモセシノブ]
ノベライズライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りゅう☆
95
ガンで余命1年の宣告を受けた妻に自分ができることは何か?SF小説家サクは妻を笑わせる為に1日1話短編小説を毎日書くことにした。読書芸人のカズレーザーがオススメの眉村卓さん『妻に捧げた1778話(新潮新書)』を基に映画化されたノベライズ版なのかな。まーよく泣けました。お互いがもっとずっと一緒に居たいと切に願い、お互いを思いやる気持ちが切ないほど愛おしい。サクは女を見る目あると言われたけど、せっちゃんにとっても唐変木だけどサクは世界一の男だよ。最終話1778話を読んだ瞬間、サクせっちゃん夫婦の絆の深さに感涙。2017/12/27
けいた@読書中はお静かに
17
映画を見たことがあるので、サラッと読了。短編をまとめた本があるので、そっちを読んでみたい。2015/10/25
gissy
6
以前DVDをレンタルし、この映画を観てからノベライズされたこちらがずっと気になっていて、ようやく手に取ることができました。大切な人との別れを描き、その人を支えるために、また支える人自身の支えとして物語を綴るというのはあまりにもつらく、素敵なお話でした。死別には色々な形がありますが、時間を共に過ごせるならこのような形もあっていいと思えました。2013/03/11
hazime
2
ぽっかりとした青空の下の一本の大木の姿が、最後に浮かびました。1778話を綴った日々を思うと切なくも暖かい。死に向かう人のためにできることは少ない。その人のためを思い、また受け入れたくない現実に挫けそうになる自分を叱咤する行動でもあるのかな。2012/12/07
かめっこ
2
映画も見たけれど、映画にはないエピソードもあってよかった。やっぱりおんなじ所で涙が…読み終わった後にただ悲しいだけじゃないのがいいです。2011/05/03