角川文庫<br> 紋ちらしのお玉

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角川文庫
紋ちらしのお玉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043943630
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

花魁と違い、芸は売っても体は売らない。それが芸者。が、江戸・柳橋の売れっ子芸者、お玉には秘密がある。お座敷に出る裏で、ひそかに男に抱かれている。身分ある武家や、時には大名の相手もする。そして相手の家紋を、気心の知れた女刺青師の多緒に、体のいちばん奥に彫ってもらうのだ。紋を千個集める「千人信心」のため…。男たちの思いがすれ違う世相騒がしい幕末を、「紋ちらしのお玉」が行く。携帯小説の人気連載が文庫デビュー。

著者等紹介

河治和香[カワジワカ]
東京都葛飾区柴又生まれ。日本大学芸術学部卒業。日本映画監督協会に勤めるかたわら、江戸風俗研究家の三谷一馬氏に師事して、江戸風俗を学ぶ。『秋の金魚』で第2回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

60
未亡人になられてから描かれたものだからこその、女のやるせない想いがにじみ出ている。江戸末期、芸は売っても体は売らない、柳橋の売れっ子芸者玉勇が密かに交わった幕末の歴史的人物達に啞然。流石柳橋の芸者よと。その上体の奥深くに家紋を彫っているなんて・・。その発想が凄い。河治さんがきっとご主人を想って書かれたものだろうと思うとしんみりしながら、若い女性の方達に口先だけの男に引っ掛からないように、こういう本も読んで男ってものを勉強するにはいいかもと。幕末の歴史的人物・・超豪華版です(^^♪。後2巻続きが楽しみです 2018/05/30

真理そら

15
売れっ子柳橋芸者の玉勇は「千人信心」達成のために体に紋の刺青をする。幕末の有名人や有名な出来事を散りばめながらお玉の父や忘れられない男が誰かということをじんわりと示唆していく手法が良い。玉勇の視点から語られているので事件もセクシャルな場面もさらっとしていて読みやすい。玉勇の刺青の位置が特別扱いの堀織部正がとても素敵に描かれている。あの妖怪の甥なのか…。さっ、2巻に進もう。2017/12/20

カピバラ

15
刺青痛そう……お玉はなぜ関係を持った男の紋を刺青するのか?と考えたけど、上手い答えが見つからなかった。何か願掛けしているようにも見えないしσ(^_^;)?理由は読み進めていけばわかるのだろうか…。登場人物は魅力的な人が多いのは◎2011/03/19

三平

14
幕末を生き抜く柳橋芸者の玉勇。 芸を売って身を立てる裏で、陰の仕事を頼まれ武家の殿方と一夜をともにすることも。 この著者特有で、セクシャルな部分も女性として真正面から描く。でも、いやらしさはない。只々、主人公の胸に秘めた思いだけが胸に迫ってくる。 男女の心の機微ってのは難しい。でも面白い。 鈴木清順の解説も良かった。2017/10/20

高橋 (犬塚)裕道

7
星3.5。読み始めは乗らなかったが段々面白くなってきた。幕末の倦怠や騒々しさが伝わってくるような気がする。みんな何処を見ていたんだろう?2019/06/21

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