内容説明
はつかねずみとハチドリが恋をしました…「甘いものが好きってところは同じなんだ。キミがキャンディを舐められないなら、僕が溶かして蜜にすればいい」田舎のプレーリードッグは、つけ耳を作りました。こぶたは逃げる隙をねらっていました。金魚はふくしゅうを考えました。パンダはあえて何もしませんでした…とにかく、とにかく癒される、ちょっぴりシニカルで寂しげな動物たちが紡ぎだす、愛おしくてせつない14の物語。
著者等紹介
D[ディー]
作家・イラストレーター。多摩美術大学在学中に発表した『ファンタスティック・サイレント』で2000年にデビュー。小説、絵本、イラスト、絵画、ファッション、デザイン等、作品毎に、様々な表現法を用いる独自のスタイルで創作活動を展開中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
14
ストーリーからもイラストからも、本来、D〔di:〕が持っていた毒が削ぎ落とされた、癒しとしての動物物語。とはいえ、ここには皮肉がある。その皮肉こそが、世界の棘であり、真理であることを、D〔di:〕は知っている。そして、棘があるからこそ、優しさが生まれることも。ただの癒しではない。棘の痛みがあるからこその、癒しなのだ。2013/08/12
ゆう
9
図書館本。はじめましての作家さん。イラストレーターさんなのか。お気に入りさせてもらってる方が高評価を、あげてらしたのでとりあえず短いのをと思いお試しでよんでみたけど。ぽつぽつとつづられる言葉は、テンポよくも深い。ふとした時に考えさせられるテーマと、それに挟まるイラストがあいまって素敵でした。他の本もまたよんでみたいです。2018/04/29
お萩
7
抱えているものはあれどそこは動物、結果を省みず求める気持ちに従う一瞬がある。夢の中なら優しい君へ幾許かでもその本能の発露が備わっていれば私は。2015/09/14
あつ子🐈⬛
5
再読。なんとなく好きで、いつも目の届く棚に置いてある一冊です。花とか猫とかプレーリードッグの絵とか、好き。少し寂しくて優しい物語も好きです。 「神様もそのうち、そんな思いつきの実験をしたことなど忘れてしまいました。2人を理解してくれる者は少なく、2人はほぼ、ふたりぼっちでした。」(『はつかねずみとハチドリの恋』より) ああ、いいな。2020/10/09
姫川 涼@パセリの子
5
とげとげしてるんだけど、悪意はない。むしろ、元々そうなんですよと言われているような気がした。それでも、どこかに深い優しさがあるからどうしようもなく素敵。私は、ネコの個性のお話と、トモとジェルのお話が好きです。2011/08/28
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