内容説明
選挙参謀を生業とする遊馬大介。演説時の演出、スタイリングから金のばらまき方まで細部にわたり取り仕切る。メディアへの露出も多く、この世界では有名な遊馬に、生まれ故郷・海南市の現職市長から、市長選参謀のオファーが来た。若手気鋭の対抗馬、星村に押され、圧倒的劣勢の中で、プロとして何としても勝つために取った数々の戦術とは!?実際に選挙参謀を歴任した作者が、選挙戦の内幕をリアルに描く、衝撃のエンタテインメント小説。
著者等紹介
関口哲平[セキグチテッペイ]
1949年7月生まれ。栄光学園高校、早稲田大学政経学部卒業。出光興産退社後、代議士私設秘書となる。寿司店、居酒屋、クッキー店などを経営した後、アントニオ猪木、野末陳平、大前研一、舛添要一氏らの選挙事務局長を歴任。97年からはテレビ構成作家。2005年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えも
21
ホントの選挙参謀が、とある町の市長選挙の裏側を書いた小説。小説だから誇張があるかもしれないけど、過去、この人が参謀をした野末陳平やアントニオ猪木などの選挙時のテクニックが明かされているし、ニセ情報を流したり実弾を飛ばしたり、陣営を寝返ったり家族を罠に陥れたりと、エグいほどリアリティーがある▼選挙、怖っ((( ;゚Д゚))) 2017/05/24
すいへい
17
久々の読了。選挙の様子がリアルだわ。さすが選挙のプロ2014/07/04
sayan
14
誰かが「小説・公職選挙法」と評していたがまさに!と思った。「票田のトラクター」を彷彿させる箇所も多々あり、例えば、著者が参謀とし選挙戦略を手がけた実名で登場する「政治家(政治家候補)」の小話は特に生々しい。それらは東京都選挙での柿沢氏と桝添氏の選挙戦の違い、そして大前氏の周りにいる人たちのonline反応と実際の投票行動との乖離、納得感が大きかった。さりとて、個人的には読後感は良いとは言えない。これが現実だといわれればそうなのかもしれないけれど…。2017/08/20
ろけっと
10
2010年夏の参院選の余熱の残るなか、選挙をテーマにした本を手にとった。 遊馬大介 プロの選挙屋。だが、彼は議員ではない。法外な報酬の元で候補者を勝たせるための選挙参謀。 汚職と談合にまみれた現職とクリーンで頭の切れる若手候補者。圧倒的不利な状況のなか遊馬の心を磨り減らすような仕掛けが始まる。 現実の世界では民主党が参院選で敗北を喫した。選挙は綺麗ごとだけでは勝てない。小沢一郎の出番がくるのか。な?2010/07/14
ぱんちょ
9
面白かった。選挙が始まると立候補者たちが必死になるけどなんなんだろう?といつも首をかしげていたけど、この話の中で起きた似たようなことがあると思うと納得。しかし主人公はアホだ…物語最後の一文が全て。2016/07/18