内容説明
東海道一の大親分と謳われた清水の次郎長。乾分に慕われ人の上に立つ器量があった。右腕となる大政、桶屋の鬼吉、関東綱五郎、坊主くずれの法印の大五郎、相撲常、二つの顔を持つ森の石松、小政、伊達者の美青年の政五郎…。「次郎長一家」は駿河国、遠江国、三河国の「三国」で大いに売り出し、立ちはだかる敵も増えてきた。宿敵・黒駒勝蔵も虎視眈々。次郎長一代記の名作登場。
著者等紹介
村上元三[ムラカミゲンゾウ]
1910(明治43)年、韓国生まれ。40年、『上総風土記』で第12回直木賞受賞。戦後、朝日新聞連載の『佐々木小次郎』で一躍、人気作家になる。2006年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クラムボン
11
下巻は次郎長が親分として売出し始めた30歳頃から…そして山場は《伊勢荒神山の決闘》。発端は伊勢の穴太徳が兄弟分の神戸の長吉の賭場を奪おうとしたこと。甲州黒駒の勝蔵や平井の雲風亀吉ら130人が背後にいたのだ。一方、次郎長一家は黒駒を追っていた大政ら乾分10人と長吉の兄弟分吉良の仁吉ら総勢23人。講談・浪曲などでお馴染みの場面だが…それらに比べると喧嘩場のケレン味が足りないと思えたのは、小説と話芸の差だろうか。そして終2章は「東海遊侠伝」の作者天田五郎と「講談・次郎長伝」の演者神田伯山…中々盛り沢山であった。2023/01/21
日本たらこ産業
1
下巻。上巻と同様に“清水の次郎長”を中心に次郎長一家の面々が各章ごとに語られていきます。「清水の小政」や「吉良の仁吉」等の他、東海遊侠伝を書いた「天田五郎」や清水次郎長伝の「神田伯山」までも登場し、楽しく読みました。2013/07/25
Masayuki Nakanishi
0
広沢虎造の浪曲聴きてえ!2011/08/06
金太郎
0
映画にもなったが映画は見れなくて残念2008/08/12
渡辺くん
0
次郎長の名前はよく聞いていたが、何をした人かはよく知りませんでした。ヤクザな世界で、筋の通った人生を歩む格好いい親分でした。2024/08/20