内容説明
4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている!」自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。
著者等紹介
有川浩[アリカワヒロ]
高知県生まれ。第10回電撃ゲーム小説大賞『塩の街wish on my precious』で2004年デビュー。2作目の『空の中』が恩田陸・大森望氏はじめ読書界諸氏より絶賛を浴び、『図書館戦争』シリーズで大ブレイク(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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海猫
872
巨大エビの襲来!といっても3メートルほどだがもの凄い数で出てくるし、群体としての描き方がエグさを伴った迫力で、これもまたやはり一種の巨大怪獣小説ではある。いきなり異常事態が起こるので掴まれるし状況が拡大していくポリティカルフィクション的描写が素晴らしい。潜水艦に避難した少年少女らのドラマは「露骨に嫌な奴」を使い過ぎでちょっと感心出来ない面があった。しかし終盤の成長劇、丁寧な風呂敷の畳み方、見事な着地、と連発されると総合的に面白かったという感想が残る。シン・ゴジラを鑑賞後に読んだのでいろいろ感慨深い。2016/09/15
再び読書
832
有川氏の著作の特徴をあえて述べよ、と問われたら、今は悪役から救われるべき小人と敢えて表現するキャラクターの秀逸さかも知れない。今回もザリガニのお化け!?から始まるファンタジーの主役は実は圭介だったのかも知れない。それだけ、対抗馬を使って主役を引き立てる術に長けている作家の代表として有川氏を挙げて良いと思える、世に言う自衛隊三部作の締めくくりでした。ややこしい事を書いていますが、何故かすかっとする余韻を残してくれる有川作品でした。2013/07/26
佐々陽太朗(K.Tsubota)
810
これで有川浩さんの自衛隊三部作の全てを読んだことになる。すっかり有川さんにはまってしまいました。読者を物語に引き込む力は天性のものか。キャラクターに魅力があり親しみやすいので読み始めるなり入りこんでしまった自分に気づく。例によって初々しいというか、イジイジとじれったいというか、有川さんお得意のやきもきした恋もこの小説の魅力です。2010/02/13
ehirano1
789
自衛隊三部作の〆のお相手はなんと人喰い巨大ザリガニ!!!開幕からエンジン全開、グロ全開で、これはえらいことになりました。最強夏冬の兄ぃ達の奮闘と芽生える愛、ぶつかり合う生意気だけど凄く素直なティーン達、もう色々詰まり過ぎて爆読必須!2020/12/19
射手座の天使あきちゃん
764
桜祭りで賑わう米軍横須賀基地を巨大ザリガニの大群が襲撃、ってオイオイ! こんな凄い設定あり!?。 /(^_^; 潜水艦『きりしお』に避難した若い三尉二人と子供達の運命は・・・ 変人警察オヤジの活躍あり、有川流青春ラブあり エンタメ小説、最高っす v(^_^)2010/02/04




