内容説明
紳二は心配でならなかった。婚約者の素子の様子がヨーロッパから帰って以来、どうもおかしいのだ。明るかった性格に暗い影が差し、プレゼントの十字架には異常に脅えている。いったい何が?そんな最中、2人の周りで若い女性が喉を切り裂かれ、殺害される事件が相次ぐ。凄惨な事件に隠されたいまわしい過去とは―(「血とバラ」)。名作映画からのインスピレーションを元に描かれた、趣向に満ちた傑作ミステリーを5編収録。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。1976年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。作品が映画化されるなど、続々とベストセラーを刊行。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
63
名画をもじった短編集5話。 忘れ時の面影:未知の女の手紙。 血とバラ:吸血鬼。 自由を我らに:パリの屋根の下。 花嫁の父。 冬のライオン。 冬のライオンは、猫でしかなかったというところが面白い。2011/09/16
『よ♪』
47
洋画の題名を冠した掌編6つ。なるほど、それで懐しの名画ミステリーか。引退した元敏腕警部に子供銀行のお金を報酬に依頼が──<忘れじの面影>。ヨーロッパ旅行から帰った彼女がおかしい。殺人犯は──<血とバラ>。イケメン警部と怪力フランケンシュタインな部下の掛け合いが楽しい──<自由を我等に>。人生に失敗した年配男性の最後の望み──<花嫁の父>。再婚を決意した富豪に集められた息子娘夫婦たちの善からぬ計画──<冬のライオン>。面白くなかったわけではないのだが…。元の映画を知ってたらもっと楽しめたのかも。んー、残念。2021/03/13
たか
32
名作映画をモチーフにした短編ミステリ集。コミカル、サスペンス、ホラーなどジャンルは様々だが、やはり、長編の方が赤川次郎の良さが出ると思った。D評価2017/12/06
☆初音☆
10
名作映画をモチーフにした、5つの短編集。さくっと読了!!懐しの名画ミステリーシリーズ第1弾。続編?も読んでみよう。2018/08/14
星野
10
母用に借りたものを拝借。一つめの話が一番印象深い。2013/08/31