内容説明
希少な映画グッズのコレクターの家が火事になり、プレミア品の数々が灰になった。翌朝、やはりレア物のパンフレットやポスターを扱う店が不審火で全焼する。連続放火魔の狙いは、かつて全国規模でヒットを飛ばしながら存在を封印された1本の邦画だった。ミリオンセラー『催眠』の主人公、カウンセラー嵯峨敏也が登場、凛田莉子との初顔合わせを果たす。頭脳明晰な異色コンビが挑む謎とは?書き下ろし「Qシリーズ」第4弾。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計628万部を超える人気作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんちん
250
うーん、登場人物同じシリーズもので、他の自作品キャラ登場・・・何かの記念イベントかマンネリ作品の打破策の常套手段と同じではないかぁ!何かあったのか??と驚いた。今回は、ポスター鑑定であったが、これと放火事件(理由は別として)の紐付けは少々苦しいかなw でも、相変わらずの細かな章立てでテンポ良く展開されて、さっくりいけます。が、今回の事件の結末はアンフェアすぎていただけないかなと。途中からどう考えてもおかしいと思ったがやはり。まぁ事件の真相は莉子にまかせ、一歩外から見ているのがいいのかも。2013/11/12
hiro
235
Ⅲでは刑事コロンボのように犯人がわかって話が展開するが、このⅣでは通常パターンに戻って、犯人が最後までわからないと、このシリーズはいろいろなパターンの話が楽しめるところがいい。今回暗号がでてきて、ホームズの『踊る人形』を思い出した。日本語ではホームズと同じ暗号解読方法が使えないとわかって、莉子がどのように暗号を解読するかが楽しみだった。今回は悔しいが、本編を読む前に騙されていた。気楽に読書をしたいときにはこのシリーズはうってつけなので、Ⅴ以降も購入しておこうと思うが、嵯峨敏也のシリーズも気になる。2013/04/13
れみ
228
映画グッズコレクターやグッズ店などが放火される事件が連続して発生し、そこに隠された真実に万能鑑定士Qの店主である凛田莉子が迫っていくお話。犯人が明らかになる直前には真相の一端がなんとなく見えたかも。聡明な莉子と情けないキャラなのに美味しいところにいつも絡む小笠原のコンビが面白い(^^)2014/10/29
kishikan
216
今回は連続放火事件の犯人探し、そのカギとなるのはある映画のポスター。事件解決に莉子の鑑定眼が冴えわたるというストーリかと思いきや、ちょっと違った。気を付けて読んで、論理的に考えれば犯人は分かってしまうのだけれど、作中人物は読者のように俯瞰してみることは出来ないから、やはり凛子の観察眼や着眼点がするどいということだろう。今回はそういう凛子の能力と犯人の動機探しが楽しみの本。警察の事件捜査、特に知能犯罪の初動態勢を敷く際に臨床心理士の意見を聞く話など、他の小説には書かれてなかったことも知れて、楽しめました。2015/10/25
忠犬じろレポ
211
このシリーズ読み始めるとやめられない。(^-^) 今回は莉子も少し苦戦しているのかなって思いましたが、莉子の推理は相変わらずで心配することもなかった?(^^; 『催眠』は読んでませんでしたが、楽しめましたよ。これだけ警察へ協力してると、本業の鑑定業が成り立つのか心配になります。(^^; さあVへ。積本あってよかった。2013/06/20
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