出版社内容情報
今明かされる、友里佐知子の衝撃の過去とは?多数の死者を出した山手トンネル事件から四十九日。予定された合同慰霊祭に友里佐知子が現れるという確信をもった美由紀は彼女の思考パターンを読み罠を仕掛けるが…。更に読み応えを増すクラシックシリーズ第5弾!
松岡 圭祐[マツオカ ケイスケ]
著・文・その他
内容説明
山手トンネル事件を生き抜いた岬美由紀の前に再び姿を現した友里たち。その対決の末にメフィスト・コンサルティングが最も危険な存在だとマークしたのは、美由紀だった。そんな中、北朝鮮の支配者の息子が偽装旅券の使用で身柄を拘束され、同行していた女性の発言が波紋を呼ぶ。美由紀が自衛隊時代に体験した北朝鮮ミグ機の迎撃と拉致事件との二転三転する結末を、息もつかせぬ展開で描いた、クラシックシリーズ第5弾。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計570万部を超える人気作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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utinopoti27
83
歴史小説家に転身した(?)松岡さんの原点ともいえる千里眼シリーズ。そのクラシックver第5弾の本作は、前作の目を覆わんばかりのスプラッターテイストから一転して、じっくりしたヒューマニズム重視の趣向となっているため、美由紀の人間臭さが随所に垣間見えるのが嬉しい。また、謎めいた北朝鮮の女工作員リ・スギョンやメフィストのダビデといった新キャラも立っていて、ストーリーにさらなる膨らみと今後への期待を持たせます。リ・スギョン、意外といい奴かも。シリーズは全22作。先は長いけれど、松岡エンタメ作品、僕は好きだなあ。2017/11/08
99trough99
21
冒頭、いきなり友里が死んでしまう?本当かと疑心暗鬼に読み進めると今度は北朝鮮?しかし、伏線回収は意外な方向へ。新キャラのダビデは味方なのか敵なのか全く不明だが、ここにきて急にヒューマンストーリーになった。これも意外、意外過ぎてまたも松岡さんの思惑通りに6巻を手に取ってしまう自分であった。松岡さんは読者にとってのメフィスト・コンサルティングである。2022/06/04
勇波
20
松岡作品色んなシリーズがあるけど、やっぱコレがダントツで面白い。しかも今作は傑作だと思う。だってあの国が身近に感じてしまった。それってスゴイ事ですよね。ダビデのおっちゃん霞んでましたぜ。今作の美由紀さんの決めゼリフは「耳元で君が代歌うわよ。」で決まり★2021/07/23
sakadonohito
13
友理佐知子との決着。北朝鮮の潜入員との邂逅。イッツ・ア・スモールワールド。時々ダビデ。相変わらず女性を酷い目に遭わさなければ気がすまないらしい松岡圭祐氏。新しい展開への序章といった感じでしょうか。チープさは若干否めないけど中々面白かった。2022/03/10
MarsAttacks!
12
クラシックシリーズ第5弾!シリーズの大きな転換を迎えた作品、恩師であり最大の敵との最後、新たなる敵?の登場、何より美由紀の内面の変化、今後のシリーズ構成に重要な要因がふんだんに盛り込まれています。しかし少し描写が細かく、そしてこのページ数、読み終わるのに結構かかりました。2010/10/06