出版社内容情報
強く生きる女たちの、7つの物語。
今にも壊れてしまいそうな日々の中で、悲しみを背負った孤独な女性たち。それでも彼女たちは懸命に”いま”を生き抜いていく。『夜の果てまで』の著者が丹念に描く、ひかり射し込む7つの再生の物語。
内容説明
昼間は風俗で働く専業主婦、衝動的に彼に暴力を振るってしまう会社員、不倫が夫にばれて歳下の男と逃避行する女…今にも壊れてしまいそうな日々の中で、悲しみを背負った孤独な女性たち。そして、彼女たちを支えようとする不器用な男たち。誰かとつながっていたい、愛されたい。そんな切ない思いを胸に、彼女たちは懸命に“いま”を生き抜いていく。『夜の果てまで』の著者が丹念に描く、ひかり射し込む7つの再生の物語。
著者等紹介
盛田隆二[モリタリュウジ]
1954年、東京都生まれ。85年「夜よりも長い夢」で早稲田文学新人賞入選。90年『ストリート・チルドレン』(光文社文庫)が野間文芸新人賞候補に、92年には『サウダージ』(角川文庫)が三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
161
前から気にはしていて、しっかりと読まなければと思っていた盛田さん作品でお初となりました。思ってた以上に惹き付けられる素晴らしい作家さんですね。とにかく文章にきらびやかな生命を感じます。コミカルにも書くことができ、シリアスにも書くことができる、要は変幻自在な文章を操ることのできる方なんだろうなぁと。7編からなる短編集ですが、どの話も決してただのありふれたフィクションではなく、身近なとこにふりかかる可能性が否定できない話だったように思えます。特に表題作はサラリーマンの'ココロの病'を描いた内容で強烈でした。2016/09/16
A
21
短編集。それぞれが悩みややるせなさを抱えて生きている。どの章の終わりも登場人物達がその後どうなったのだろうと、すごく気になる。面白かった。読書メーター500冊目。2020/11/11
なつ
17
どこか寂しい、悲しい。そして切ない。でも抗い続けるしかない。挫けそうになりながらも、今を生きる。どんよりした雰囲気が漂うけれど、それも悪くないと思える。2017/07/06
きのぴ
16
昼間は風俗で働く専業主婦、衝動的に彼に暴力を振るってしまう会社員、不倫が夫にばれて年下の男と逃避行する女・・・悲しみを背負った女性たちと、それを支えようとする不器用な男たち。7つの再生の物語。読んでからしばらく経っているので細かくは思い出せないけれど←、盛田さんの男女を描いた話は好きなのでこの本も楽しめた。2021/12/13
rokoroko
14
恋愛の終わり、うつ、など読んでて辛くなる短編。もうそんな経験は味わう事ないと思うけど、誰かの失恋を慰める年になったのよ。タイトル通りの言葉投げかけてこよう2018/06/19