内容説明
アメリカ・ペンシルベニア州で、夫婦の冷凍死体が発見された。五歳の息子は行方不明のまま、事件は迷宮入りする。一方、日本では、異常な兆候を示す少女がいた。数年後、恋人を亡くし、重度障害児施設に赴任した女医・志度涼子は、保護室に閉じ込められた少女に出会う。そして、運命の歯車は容赦なく回り始めた―。人類という種が背負った哀しい宿命を、壮大なスケールで描いたヒューマン・ミステリ。第二十回横溝正史賞正賞受賞作。
著者等紹介
小笠原慧[オガサワラケイ]
本名岡田尊司。1960年生まれ。香川県出身。京都大学医学部卒。精神科医、医学博士。2000年、『DZ』で第二十回横溝正史賞正賞を受賞。精神医学や最先端科学をベースに、人間性の限界を追求した、未踏のエンタテインメントを切り開いている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はらぺこ
35
解説に引用されてる横溝賞の選評を見ると皆さん絶賛されてるので良い作品なんでしょうね。でも自分には合いませんでした。まだまだ読書レベルが低いです。 志度涼子って意外に惚れやすい体質なんやなぁと思いました。 2017/07/16
うさうさ
27
遺伝学的なテーマを壮大なスケールで描いた作品。難解な医学や科学用語、解説に何度も挫けそうになりつつも、それを上回る面白さで、中盤から大作を一気に読了。真相が分かってゾッとした。この作家さんはどんどん読んでみよう。2018/01/06
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
27
Kindleにて読了。難しいんだけど面白かった。でも内容が難しすぎてうまく感想が書けない…。ある一人のモンスターの物語、だろうか。アメリカ、ベトナム、日本の三次元で物語が構成され、それが交わっていくとともに真相が次々と明らかになっていくのは読んでいて爽快感があるが、この人の小説はいつもラストがなんとも哀しい。読後感は悪くないのだが、少しの切なさが残るそんな小説。2015/05/19
那由多
18
※解説にネタバレあります注意※バラバラの場所、バラバラの語り手、どう繋がるかもわからないまま、涼子とスネルに焦点は絞られていく。専門用語がバシバシ出てきて頭が追いつかないところもあるが、なんとなく理解できる。多くの人を殺し、危害を与える犯人を血の通った人間とは思えなかったが、最後には癒されない孤独の壮絶さに心の痛みを感じた。だってまだ子供だったんだもの。そしてラストにゾッとした。2019/09/02
りえこ
15
はー怖かった。人、死にすぎで、専門用語が多すぎなのには辟易した。でも、続きが気になって読むのをやめられなかった。そして、最後には衝撃の事実が。うそやろ(´Д`|||)2017/08/18
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