角川文庫<br> 熱帯感傷紀行―アジア・センチメンタル・ロード

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角川文庫
熱帯感傷紀行―アジア・センチメンタル・ロード

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043661015
  • NDC分類 292.3
  • Cコード C0195

内容説明

失恋、スランプ、貧乏と三重苦のわたしを待ち受けていたアジアの熱気と混沌。タイ人(男性)にしつこくナンパされ、かき氷の誘惑に耐え切れずお腹を壊し、スマトラの暴走バスに命からがら…。それでも貧乏旅行はやめられない!山本周五郎賞作家が綴る楽しくてちょっとほろ苦い失恋旅行記。

目次

第1章 タイ(屋台とトゥクトゥクと水シャワーと―バンコク;ロイヤル・リゾートのナンパ男―ホア・ヒン ほか)
第2章 マレーシア(ペナン・ヒルの夜景に泣く―ペナン島;チャイナタウン再訪―クアラルンプール ほか)
第3章 インドネシア・スマトラ島(国境船のワイロ役人―ドマイ;恐怖のスマトラ地獄バス―メダン)
第4章 インドネシア・ジャワ島(旅は道連れ、なりゆきまかせ―ジャカルタ~スラバヤ;高地マランで病に倒れる―マラン ほか)
第5章 シンガポール(旅の終わりのサトウキビジュース―シンガポール)

著者等紹介

中山可穂[ナカヤマカホ]
1960年生まれ。早稲田大学教育学部英文科卒。93年『猫背の王子』で作家デビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞を、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。『花伽藍』は直木賞候補となる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なゆ

70
中山さんが旅行記?!というミスマッチ感にびっくりして読んでみる。なるほど、まだデビューしたての頃(1996年)の旅&紀行文らしい。タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポールと巡る、失恋貧乏一人旅。なるだけ安い手段で移動し、着いた先で安宿を確保するという、私から見ればかなりヘヴィーな旅。おなか壊すとわかっていても食べずにいられなかったり、ナンパまがいのバイクタクシーに困ったり、自称シムラケンのトライショーなどなど大変そうだけど楽しそう。お風呂で読んでたので、湯気がアジアの熱気気分でちょうど良かった。2021/01/29

巨峰

25
お気に入り中山可穂さんの旅行記。失恋の傷心と仕事の行き詰まりが重なっての東南アジア貧乏ひとりたび。予定とは全然違う旅程。さすらうための旅行。アジアの町で、雨に打たれ、蚊に襲われ、冷房の冷気に体を冷やされ、シャワーからは湯はでない。だけど、こんな旅行って憧れるなあ。いけないけど~2010/10/31

あまりりす

16
中山可穂さん、とても好きです。ずっと読みたいと思っていた本ですが、長らく積んでいました。いや~、若いころの作品なんですね、とっても良かったです!ご本人は「拙い」と評されていますが、これは拙いではなく「若い」が正しいと感じます、若さに任せた、とまでは言いませんが、若いからこそ恋愛に翻弄され、その熱量が産んだ作品と感じます。アジアに魅力はあまり感じなかったのですが(私もお腹が弱いので(_ _;)行きたい!と感じさせる軽妙な筆致でした。この作品、私はとても好きです。大変楽しめました!2016/08/29

ゆいまある

13
タイもマレーシアもインドネシアも好きで何度か旅してます。ヤモリ怖いなら南に行くな。ドリアン食べられないなら熱帯に行くな。中山可穂恒例の「恋人への未練が断ち切れない」「小説が書けない」泣き言シリーズ。そんな精神状態で何故貧乏旅行に拘るのだろう。マゾだから。より辛い目にあって失恋の痛み(書けない悩み)を誤魔化そうとしてるんだろうけど、世界中どこに行っても自分からは逃げられへんで。せめて治安のいいインドネシアの田舎か、タイの北部で心の洗濯すればいいのに。私はもう一度ロンボク島に行きたい。そしてロブスター食べる。2018/08/05

アーノルド

9
著者初読作品 一度、『自身が旅しながら旅行記を読む』をしてみたかった 滞在先に準ずるルートが理想ですが、流石にそこまでは望めず、雰囲気だけで折り合いを… 著者あとがきで、『旅行記としても失恋記としても弱い』のようなコトが記されていましたが、僕にはどちらも丁度よかった 寧ろ、失恋相手への気持ちは充分に伝わってきました 本来の小説は読んだコトないのですが、きっとおもしろい物語を描くのだろうと思わせてくれる一冊でした 旅好きにも、読書好きにも、どちらの面からも楽しめる作品でした!2017/11/26

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