内容説明
ゲームソフトを作ったのはだれか?どのようにして作られたのか?アニメーション化はなぜ、どのように行われたのか?ピカチュウはどこからやってきたのか?子どもたちに受け入れられたのはなぜか?キャラクターの商品化はどのようにして行われているのか?ライセンスはどのように管理されているのか?―世界51カ国7000億円にのぼる超巨大市場を生み出した「ポケモン」のすべてを明かすビジネス・ストーリーブック。
目次
第1章 誕生(ゲームクリエーター;任天堂;プロデューサー;プロダクション;ポストプロダクション)
第2章 ブレイク(リリース;『コロコロコミック』;PCG~ポケモンカードゲーム;プレゼンテーション)
著者等紹介
畠山けんじ[ハタケヤマケンジ]
1954年岡山県生まれ。中大法卒
久保雅一[クボマサカズ]
1959年北海道生まれ。早大教育卒。83年、小学館入社。ミニ四駆、ポケモンブームの中心的存在のひとり
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
富士さん
3
ポケモン制作者の田尻智さん、プロデューサーの石原恒和さんに、メディアミックスの立役者で著者の久保雅一さんを軸にした、ポケモンが生まれて世界的にヒットするまでを描いたノンフィクションです。記憶があいまいになる前にまとまった記録を残しておきたかったというだけあって、極めて貴重な資料だと思います。上巻はゲームとしてのポケモンができるまでとメディアミックスに着手するところまでが描かれています。特に80年代オタク文化の一端としてのゲーマーという存在と日本的なゲームの在り方についての記述が、とても参考になりました。2022/07/28
まめタンク
3
2019年222冊目。この時代のコンテンツ業界は面白かったですよね。世間的には色々な事件もありましたが、ポケモンを筆頭にエヴァとか、今でも第一線で活躍するアニメや作品が生まれました。何というか、手探り感です。今でもこそ、レベルファイブの妖怪ウォッチよろしく、クロスメディアが当たり前ですが、当時は、えっアニメ化するの?映画化なんて無理でしょ!という時代でした。劇場版コナンは実験でしたし、今は何と言うか、、この時代に出来た方程式をなぞっているというか、語られるのは興行成績とか売上だけっていうのが悲しいです。2019/08/26
nabeliwo
2
ポケモンの大ブレークの軌跡を、常に身近で見てきた著者によって綴られている。上下巻で分かれていて、上巻はポケモンの生みの親である田尻智の生い立ちからポケモンの誕生、コミカライズ、ポケモンカード発売、アニメ化の決定までの話が詳しく語られている。ポケモンに関わる人たちの人間性やポケモンへの情熱が伝わってきて本当に面白い。ちょっと自慢げに話せるポケモンうんちくみたいなのもいっぱいあって良い。2019/05/14
ひろっく
1
図書館で借りた本、ポケモンの生みの親である田尻智のことだけでなく、ポケモン誕生の周辺を取り巻く環境のことまで書かれている。印象に残ったのが任天堂3代目社長山内溥氏の経営手腕の話、ファミコン開発時に他所が真似するのに1年かかるようなハードにするよう指示したり、家庭用ゲーム業界の市場を衰退させないためにファミコンソフトの製造に厳しいチェックを設けるなど、先見の明どころではない手腕に驚かされた。こうした天才達でないとゲーム業界でヒットを起こすのはできないのだなと言うのがよくわかる話であった。2023/08/09
dokuiriesa1
1
制作期間めっちゃかかってるし、任天堂に大して期待されてなかったのが意外だった。 田尻智が企画書を作成したのが90年。ゲームフリークがRPGを作るゲームはポケモンが初めてだったため、ノウハウが分からず時間がかかる。94年から本格的に作り始めて96年に発売。 ゲームソフト、特にRPGにはバグがつきもので、100%バグのないものはあり得ないとまで言われているらしい。RPGを作るのはそれだけ大変だし、制作費、期間もかかるものなんだなぁ。 まさか今日までシリーズ物として続いていくなんて、想像してなかっただろうなぁ。2022/11/11