出版社内容情報
それは資本主義を変える、革命的な闘いだった!60年代に始まった証券取引所のコンピュータ化の動きに、やがてジャーナリズムと金融システムは根こそぎ飲み込まれていく。「メディアと市場」――その知られざる半世紀の興亡を描いた傑作ノンフィクション!
下山 進[シモヤマ ススム]
著・文・その他
緒方 修一[オガタ シュウイチ]
著・文・その他
内容説明
一九七一年の金ドル交換停止により、世界はカネでカネを買う時代に突入した。金融情報をつかんだメディアが覇権を握る「サイバー市場」が一気に加速。情報鎖国・日本を舞台に、「ロイター」「日本経済新聞」「ブルームバーグ」「時事通信」による、激烈なる情報戦争がはじまった―。その興亡のなかで生まれ、喪われたものは何だったのか。九〇年代後半に世界を席巻したグローバリゼーションの波。その潮流を超えて、メディアの生き残りに賭けた男たちの物語。
目次
第13章 カジノか、ジャーナリズムか
第14章 進出
第15章 黄金の八〇年代
第16章 森田失脚
第17章 バブル崩壊
第18章 金融からジャーナリズムへ
第19章 兜倶楽部開放
第20章 試練
第21章 記者たち
第22章 東京三菱銀行合併スクープ異聞
第23章 愛する者のために
エピローグ
新章 はてしない物語
著者等紹介
下山進[シモヤマススム]
1962年、東京都生まれ。日、米、欧を舞台に四年の歳月を費やした『勝負の分かれ目』など、二冊の著作がある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J
8
★★★☆☆面白くて、一気読み。下巻では時事通信、日経新聞/クイック、ロイター、さらにはブルームバーグの4社による熾烈な競争が描かれる。技術革新の見極め、潮目をいかに読むか。成功にあぐらを書いた瞬間、没落が始まっている。経営戦略の本としても面白いと思うが、ジャーナリズムとは何かと言ったことも考えさせられる。2025/02/09
いちっと
3
社会人になったばかりの頃、今は無きSun社のEWSを使用した銀行のディーリングシステム開発に関わっていました。 対象はロイターではなく、TeknecronのTIBでしたが。 一方で、確かに、ある時期からブルームバーグ社のカラフルなキーボードがディーラの机の上に増えていきました。 その背景に、本書で書かれているような通信社の興亡とジャーナリズムの葛藤があったとは想像もしていませんでした。 あの時期にこの本に巡り合えれば、きっと色々な視点をもって仕事に取り組めたのにな~と考えを巡らせました。2016/11/13
Ryo Sogawa
1
経済ニュースメディアがコンピュータ化を巡って繰り広げた盛衰を描いたノンフィクション。2021/06/18
taro035212
0
22、23章はもしかしたら俺たちの話だったかも。2022/06/27
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- 和書
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