内容説明
瀬戸内海の塩飽諸島出身の船乗り、高次は、幼少時より千石船の船頭になることを夢見ていた。だが、ある日、江戸湾で黒船を目撃し、より大きな海に乗り出すことを決意する。そして長崎の海軍伝習所で航海技術を学んだ高次は、咸臨丸に乗船して太平洋を横断。勝海舟、ジョン万次郎の志に共鳴し、格段に進歩した新興国アメリカの文明に度肝を抜かれる。このまま日本が鎖国を続ければ世界から取り残される…。だが、帰国した日本には攘夷の嵐が吹き荒れていた。高次は坂本龍馬と出会い運命をともにしてゆくが…。
著者等紹介
二宮隆雄[ニノミヤタカオ]
1946年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒。高校時代よりヨット競技を続け、全日本選手権で十五回優勝、世界選手権に八回出場。アメリカズ・カップのNHKテレビ解説者。1990年、『疾風伝』で小説現代新人賞を受賞。以後、作家生活に入る
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