内容説明
南米の小国リベルタ。大友彰が雇われていた旅行会社に、一人の老女が訪れた時から、そのリズムは静かに、そして激しく流れ始めた―。老女・マリーナから提示された高額の報酬につられ、隣国までのガイドを引き受けた社長のヤザワと大友。しかし彼らを待っていたのは、行く手をさえぎるリベルタ警察軍の執拗な攻撃だった。いったいマリーナは何者なのか。そして、何を求めて戦うのか…。やがてあのリズムがリベルタを包み込んだ時、誰もが戦うことの意味を知る。祖国か死か、ただそれだけだということを。圧倒的ノンストップエンタテインメント。
著者等紹介
井上尚登[イノウエナオト]
1959年神奈川県生まれ。東海大学工学部卒。会社員を経て放送作家となる。99年『T.R.Y.』で第一九回横溝正史賞正賞を受賞し作家デビュー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いわぼん
3
スリリングな展開や緊張感があり楽しく読みました。ゲバラや中南米の状況、身近に感じることも知識もなかったので、勉強になることもありました。また、同じ作家さんの本、読んでみたいと思いました。2015/07/26
広瀬
2
:90年代後半、南米のとある小国での話。ある潰れそうな旅行会社の男性社員が主人公。ある日、怪しげな老女と若い日本人女性が、たまたま同時に依頼をしに来た。自称日系人の上司を含め、3人は老女と行動することになるが、警察軍に追いかけられ、攻撃される・・・。ドキドキし通しの小説でした。世界史の資料集を引っ張り出して、ゲバラやカストロを調べたくなります。2009/07/27
eo
1
ハラハラドキドキする展開は映画のよう。細かくシーンが分かれてるのも続きが気になるところです! チェ・ゲバラという人物をよく知らなかったけれど、この小説で知ることが出来ました! 最後までハラハラしました~。2013/06/29
福猫
1
漠然とチェ・ゲバラの名前は知っていても、詳細までは知らなかった。南米の英雄なのだナ。まぁ、本編は反政府ゲリラ活動に巻き込まれた、可哀そうな日本人の活躍劇とでも言おうか…。それなりにリズム感もあり、楽しく面白く読める。ゲバラTシャツに興味深々。2004/02/18
shirou
1
TRYほどの爽快感は無いデスが・・・ その分重厚さがあります。 アクションやサスペンス要素があり、シニカルな笑いもあります。 近代・現代史に興味がある方にも良いと思います。 読んでる人が少なくて残念。。 ゲバラ日記は読了済み2012/05/05