内容説明
「先生」と「私」の不思議な友情を通して語られる、先生の「心」の闇。天皇崩御という明治の終焉に触発された先生の遺書に書かれていたものとは?漱石の『こころ』は、青春の恋愛に端を発した悲劇を題材に、エゴイズムという普遍的な自我の問題を今も問いかけてやまない。日本文学が生んだ不朽の名作を、簡潔にまとめて、背景と内容をわかりやすく読み解いたビギナーズ版。
目次
上 先生と私
中 両親と私
下 先生と遺書
付録
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さゆき
6
だいぶ要約してあるので、さらっとおさらいしたいときにはいいかも。こうした解説や解釈を読むと、改めて表現技巧や心理描写の緻密さに気付かされて、ますます感心してしまう。この文章ってこういう意味だったんだ、これって伏線だったんだ、っていう発見がたくさんあって、その度に頭の中がぱっと明るくなるのが快感。2014/05/15
栗山いなり
3
こころという小説が明治という時代を映す鏡であり、実に奥が深い小説だと思い知らされた2018/07/29
sigh
1
何度目かの再読。やはり分かりやすい。ただ、要約と本文抜粋がほぼ被っている段は、そういう仕組みとは言え、ややうるさいかも。それさえ除けば、ビギナーズにとって良書と言えると思う。2012/01/23
なお
0
今まで古典文学や近代文学にはほとんど手をつけてこなかった。反省した。読まず嫌いしないでもっと沢山のジャンルを読もう。あとこころは文庫を変えてもう一回は読もう。2014/03/07
けん
0
以前から「読んでみよう!」と思いつつ、なかなか手に取らずにいた「こころ」を、このような形で気軽に読めたことで、原作を読むことの「敷居の高さ」がなくなったのはとても大きかった。(「こころ」の内容自体についての面白さは感じられなかったが、それはこの本の良さとは関係ないことなので・・・。) 「こころ」については、様々な識者の解説本が出ているようなので、今後原作を読破しつつ、本書を座右に置きながら解説本を読んで、「面白さがどこにあるのか?」追及していきたい!2019/01/18