出版社内容情報
平家の興亡を古典文法不要で楽しもう! 壮大な歴史ロマンをしっかり把握。一二世紀末、貴族社会から武家社会へと歴史が大転換する中で、運命に翻弄される平家一門の盛衰を、叙事詩的に描いた一大戦記。源平争乱における事件や時間の流れが簡潔に把握できるダイジェスト版。
角川書店[カドカワショテン]
編集
谷口 広樹[タニグチ ヒロキ]
著・文・その他
内容説明
12世紀末、6年間に及ぶ源平の争乱は幕を閉じた。戦いの中にある愛と死のドラマ、人間の哀歓を描く一大戦記である「平家物語」。この壮大な歴史ロマンをしっかり理解するための一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
72
今村平家物語のお供に。対訳・詳細解説を付けた段はポイントを絞り、代わりに各巻の見どころと細かい段ごとの概要を配して、これ1冊で長大な物語の全体像がつかめるので初学者の自分はとても重宝している。平家物語は「平家の興亡」が縦糸になってはいるが、途中で木曾の興亡やら義経の鮮烈デビューやらがド~ンと挿入されるし、平家の中でも例えば敦盛の段のように特別なスポットライトを浴びて詳細に語られる物語もあって、大河として読むと私なんぞはすぐさま迷子なので、この手のガイドは嬉しい。源平+天皇家の系図・合戦図と付録も充実♪2023/05/02
モモ
64
「祇園精舎の鐘の声~ただ春の夜の夢のごとし」など高校時代に好きになった言葉。平家物語は平家滅亡の悲しい話だと思っていたが、それだけではなかった。合戦の場で起こる出来事に、敵味方関係なく一緒に涙する。また言葉戦いがあるのに驚いた。平家は義経を孤児とそしり、源氏は乞食と悪態をつく。もはやこれまでと、知盛は乳母子の家長と手を組んで、ともに海に飛び込む。それに続く家来たち。その潔い武士としての姿に心打たれた。平家物語は平家の人々への追悼の意も含まれているのが分かる。いにしえの人々の思いがぎゅっとつまった物語。2020/07/23
アルピニア
54
平家物語の「全巻、全章段の内容の縮約」と「代表的説話の通釈+原文」。平氏関連の作品をいくつか読んでいる。作者によって人物描写が異なり興味深い。もっと楽しむために、大本の平家物語をしっかり読んでおきたいと思いつつも、なかなか手を付けられない。以前に抄訳を読んだので、今回は、全体がざっくりわかるものを、と思いこれを選んだ。各章段を順に追いながら、ポイントは原文と訳を並べ、さらに背景などの解説もある。読みやすく、全体の構成を掴むことができた。次は全訳に挑戦したい。2023/10/05
MURAMASA
54
ちょうど今、授業で平家物語の「扇の的」をやってるところなんです。でも、恥ずかしながら平家物語といっても文学史的な知識があるだけで、通して読んだことはありません。それでも授業はできると言えばできるのだけど、話してる途中でちょっといい話を挟んでみたりとか、生徒から質問されたらぱっと答えるとかしたいじゃないですか。そんな不純な気持ちで読んでみましたが、なかなか面白い。私が中学生の頃は、教科書には「敦盛の最期」が載ってて、そういえば暗唱したなぁと懐かしくなりました。平家物語は平家一門の鎮魂のために作られた、 続2010/11/21
佐島楓
53
この本を導入として、原文にあたっていきたい。昔から木曽義仲が好きだったけれど、行いが滅茶苦茶乱暴な人だったようで幻滅してしまった。2016/06/14
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- 和書
- 行政学への第一歩