内容説明
看護師の裕子は、芙季絵という少女の担当を任されてから、奇妙な体験をするようになる。そして検査の結果、芙季絵の体内に「腫瘍」が発見される…。生まれてくることのできなかった者の怨みが少女を蝕み、やがて周囲の人々を呪っていく。芙季絵の母・季和子は霊力を持つ妹・真理子にすがり、除霊は成功したかに思えた。―しかし、それは最悪の「呪怨」の始まりだった…。
著者等紹介
大石圭[オオイシケイ]
1961年、東京生まれ。法政大学文学部卒。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらげ@
14
(☆)生まれてこれなかった子どもの恨み。えーと…誰も悪くない。八つ当たり?生まれなかった子の本能は何となくわかる気がしますが、それを言葉にすると知性、意志が感じられ物凄い違和感。行動も結局は何がしたかったのか、わからない。なぜあの人たちが死ぬことになったのか、母親の妹の設定が突拍子もなく結局あの結末…。内容が薄く感じるのはシリーズものだから?最初から読めばそれなりに理解できるのか?2016/05/16
dotkawahagi_bk@だいたいホラー小説しか読まない
3
芙季絵の体の中にはもう一人、彼女の栄養を吸って生きている「ふきえちゃん」がいる。不思議と不気味とは感じない彼女は友達だった。しかし、その存在は年月を経る毎に忘れ去られていく。芙季絵が11才になったとき、ふとその存在を思い出した。巻末にのみ伽椰子の例の「皆が私を避けている」という描写が入るのみで、この度は伽椰子と俊雄の無双シーンは全く無い。あの二人とはまったく別の人物の限定的な呪い。細菌感染のように無差別に呪われていくより、こっちの方がしっくりくるかも。話もまとまっていて読みやすかった。2019/07/15
よしよし
3
やっぱり伽耶子が出てくる訳でもなく、感覚的にはありがちな話で終わったなという感じ。2014/03/17
そのぼん
3
暑い夏にはやっぱりホラー!でも、一番最初の『呪怨』がいちばん怖かった気がします。でも、大石圭の文体が上手いのか、最後まで引き付けられました。 悪くない作品です。2011/07/08
まーくん。
3
大石圭さん独特の良さがあまり感じられない気がしたのは僕だけなのだろうか?2009/10/24
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