内容説明
東京湾岸埋め立て地で発生した死体遺棄事件を担当する刑事・吉岡は奇妙な感覚にとらわれていた。現場に残されたボタン、遺体の手首に残るロープの跡、すべてが奇妙な既視感を伴っている。おれは、何かを知っているのか―。切なくも禍々しくこだまする叫びが、聞く者を恐怖に陥れる、黒沢清監督映画の完全ノベライズ。
著者等紹介
林巧[ハヤシタクミ]
1961年大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。妖怪と音楽と人を訪ねて、アジアの都市やジャングルを旅する。98年、初の長編小説『世界の涯ての弓』(講談社)を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そのぼん
17
刑事の男がデジャヴのような感覚に悩まされ、辿り着いた先で見たものは・・・。まさかこういうラストが待っていると思わなかったので、驚きました。2012/10/24
Yu。
15
‥ある変死体事件を捜査する主人公が見つけた証拠物件に見覚えが‥ その時を境に彼を苦しめる苦悩の日々が始まる倒錯型ホラーミステリー。。取り憑く側の訴え方って色々とあるけど、こういったのは非常に珍しい‥ 怖さよりも切なさ残る妙味な一冊。2021/09/30
Porco
9
映画のノベライズなのでそこまで期待せずにいましたが、その想定通り真っ当に映画の話をなぞっていただけでした。言うことはなし2023/09/11
向う岸
7
☆3 映画のノベライズ。埋め立て地で起こる連続殺人事件を追う刑事。捜査を続けると赤いコートを着た女の幽霊が見えるようになる。壊れた人達を追って行く内に、本当に壊れていたのは自分の方だったことを知るというのは黒沢清作品らしい。2016/07/24
あけさと@ぷに
5
一応の解決があることが救いだな…。2012/11/04
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