内容説明
人気アイドル、橘リリカのスタンドイン(替え玉)として暮らす藤村しのぶ。彼女もまた、芸能界の頂点に立つことを夢見た少女だった。そんなしのぶの過去を知らないリリカは、無邪気に彼女の心を逆撫でしていく…。嫉妬、憎悪、怨念…女性の本質的な狂気を現実と虚構の狭間から描いた戦慄のサイコ・ホラー。
著者等紹介
島村洋子[シマムラヨウコ]
1964年、大阪府生まれ。帝塚山学院短期大学卒。85年コバルト・ノベル大賞を受賞し、作家デビュー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
31
人気アイドルを殺したスタンドインの少女が亡霊に憑かれるホラー。あらすじにはサイコホラーとあったが、サイコではない。短く、文体もライトなので、お手軽にサクサクと読める。大して期待していなかったから粗雑な結末でも不満は感じず、存外楽しめて嬉しかった。アイドル×ホラーは好きになる確率が高いかもしれない。アイドルの光と影、輝くアイドルの周りを取り囲む闇、その陰陽どちらにも惹かれる。今作を機に、スタンドインという存在にとても興味が湧いた。これをテーマにした作品は面白そう。見ているだけで気持ち悪くなる目次も良かった。2018/06/27
音
12
今の芸能界の裏でホントに起こっているような話で最初は引き込まれて行ったけど、ラストに近づくにつれて怪奇現象が全面に出てきて、ラストは呆気なく終わってしまって残念(ーー;)2016/02/13
のりすけ
7
豪快投げっぱなしエンド。「戦慄のサイコ・ホラー」…サイコホラーちゃうやん!恨むのは勝手やけど、無関係な人を巻き込むなよ、と思う。怖さもオチも動機も…いろんなものが中途半端。ゲーノー界が大変チビシ~世界ということはよくわかりました。2017/03/13
そのぼん
7
ストーリーがサクサク進むので、一気に読めました。純粋なのと無神経なのとは紙一重ってところもあるってことでしょうか。『替え玉』といっても、やっぱりどこかで違和感が出てくるので、人は騙しきれないのでは…って思いました。2011/09/23
n75
4
図書館でブラウジングしていてタイトルにウケてしまってなんとなく手にとってそのまま最後まで読んでしまったけど角川ホラー文庫らしいわかりやすいホラーでした。もっとドロドロした話かと思ったけど全然だったしラストなんかいきなりエクソシストみたいで面白かったです。2016/06/11