内容説明
ミステリを語らせたら当代一の作家・北村薫が語るまた語る!!―ミステリの帝王・江戸川乱歩が探偵作家クラブの会報にのこした足跡を追いつつ、各ジャンルの一線級ゲスト&人気ミステリ作家を迎えてお贈りするスペシャル対談集。お題は「落語」「将棋」「女探偵」等々、多彩な話題の中で浮かび上がるのはミステリの快楽と、大乱歩の知られざる素顔。幻の文士劇台本とインタヴューも収録された超豪華版文庫。
目次
第1回 将棋
第2回 忍者
第3回 嘘発見機
第4回 手品
第5回 女探偵
第6回 声
第7回 映画
第8回 落語
著者等紹介
北村薫[キタムラカオル]
1949年埼玉県生まれ。ワセダミステリクラブOB。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞受賞。エッセイや評論、編集の分野でも活躍する。2009年『鷺と雪』で第141回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tetchy
123
≪日本推理作家協会≫の前身≪探偵作家クラブ≫の会報の記事を読むと当時の作家たちは他の業界の方々を交えて色んなイベントをしていたことが判明した。北村氏が異文化交流とも云うべき他業界の人々を交えて座談会を行うことを企画した。まさにミステリに耽溺して止まない北村氏ならではの企画だ。昔の会報を読んで自分も同じことをやってみたいなんて、ほとんど子供の好奇心と変わらないが、それをまた実現させるのも北村氏のネームバリューゆえか。ミステリをとことん愉しむ、体験する。北村氏の好奇心こそが今我々に必要な稚気なのかもしれない。2020/05/16
gonta19
61
2010/9/25 紀伊国屋グランドビル店にて購入。 2014/4/1〜4/4 日本推理作家協会の前身、探偵作家クラブの会報記事を出発点に内容を振り返りながら、ゲスト及び現役作家との対談集。娯楽が少なかったんだろうが、昔の作家達はいろんなことをやってたんだなあ。江戸川乱歩や大下宇陀児ら錚々たる面々が登場する。文士劇は是非頻繁にやって欲しいなあ。2014/04/04
Yuki
33
日本推理作家協会の前身、探偵作家クラブの会報に載っていた記事から北村先生がテーマを選び、それぞれに合ったゲストを喚んで対談したものを集めた一冊。ハードなミステリの合間に箸休め的にちょこちょこ読めて面白かった。リアル忍者の鍛え方に驚き、嘘発見器における馳先生の北方先生に対するドギツイ質問に苦笑いし、奨学金の大半をマジックにつぎ込んだ綾辻先生に何やってんねんと思ったり、落語の話でおぉと感心したり。有栖川先生がいないとは珍しいなと思ったら、嘘発見器にかかる北村先生への質問を考えてくれてました(笑)。2018/05/31
kokada_jnet
26
土曜会/日本探偵作家クラブ時代の会報の面白企画を、北村先生が探し出してきて検証する、連続鼎談本。 第一回は将棋が題材で、江戸川乱歩・大下宇陀児の平手戦の棋譜と局面図が掲載されているが。 将棋をわかる人が関係者に誰もいなかったようで。局面図が、棋譜での本来の場所と違う、でたらめな場所に 配置されている。鼎談中で「図2で」とかいっている図番号とも、まったく一致しないし。2018/06/29
hnzwd
19
北村薫の好きなものを詰め込んだ対談集。ゲストも豪華ですが、それ以上に貴重な資料の数々が。興味深く読みました。個人的には落語についての対談が面白かった。2012/12/30
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- 和書
- 母の待つ里 新潮文庫