角川文庫<br> いまここに在ることの恥

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角川文庫
いまここに在ることの恥

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043417117
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

問う―恥なき国の恥なき時代に、「人間」でありつづけることは可能か。脳出血、そして大腸癌と、ある日突然、二重の災厄に見舞われた著者が、恥辱にまみれた「憲法」「マスメディア」「言葉」「記憶」……を捨て身で書き抜く、思索の極限。いま、私たちは何を考えるべきなのか!

辺見 庸[ヘンミ ヨウ]
著・文・その他

高橋デザイン室[タカハシデザインシツ]
著・文・その他

内容説明

国家は人の内面に平気で入りこみ、資本、市場、マスメディアと情報消費者が共犯関係を結ぶ。日常のなにげないルーティンを養分にして今風のファシズムが蔓延する現代。そこに拭っても拭いきれない罪や恥のにおいを嗅ぎつける著者が、屍臭に満ちた薄暗がりの内奥に眼をこらし、躰のすみずみまで広がる恥辱の根源を問いただす。抗いがたい死の足音を聞きながら、突きあげる衝迫にかられてなし得た思索の極限。

目次

炎熱の広場にて―痛み、ないしただ見ることの汚辱
口中の闇あるいは罪と恥辱について
邂逅―紅紫色の木槿のかげ
名残の桜、流れる花
書く場と時間と死―『自分自身への審問』の場合
一犬虚に吠え、万犬それに倣う―小泉劇場と観客の五年間
いまここに在ることの恥―諾うことのできぬもの

著者等紹介

辺見庸[ヘンミヨウ]
作家。1944年、宮城県生まれ。早稲田大学文学部卒。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て96年、退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、『自動起床装置』で芥川賞、94年、『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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青色夜ふかし

36
脳出血と癌を患い障害を抱える元共同通信社外信部のエース記者、社会派作家のエッセイ。◉執筆当時60歳、病に伏した作家がいつか書こうと思っていたこと「視えない恥」について。◉舞台は1980年代カンボジアの難民キャンプ。当時ポル・ポト政権が反政府武装活動を行い数万人が殺害された。死体運びに向けシャッターを切った瞬間「ノー」と怒りと共に指をさされた。恥辱を感じる。死体運びを評じてはならない。恥だ。死体運びは加わるべきだ。と感じた。屍をいたわる所作を、疑りをさし挟む余地の無い生者としての「所作の基本性」と表現する。2018/04/08

アマヤドリ

20
いつから日本の状況は今のようであるのか。10年くらい前から急激に変化したのではないかという気がしていたけれど、この本を読んで改めてそのはじまり(恐らく何かの流れにひとつの発端を定めることはむつかしく、さらに火種はさらに遡ることができるのであろうけれど)から続き加速してゆく様を思い出し辿ることができるようで胸塞ぐ思いがした。もしかしたら日本にいるときに読んだら今のようなはっきりとした実感は抱かなかったかもしれない。2016/06/09

相生

9
人間の実存が問われている。いつまでもずるずると引きずり引きずられ、その流れの中で誰も「命を賭け」た「抵抗」はできず、自覚の有無を問わずファシズム的な空気に加担し恥を積み上げて、ほとんど解決不可能な点に達した今、人間にどんな実質があるんだろう?<今はまだ続くのですか>という彼の詩の一節を思い出した…脳卒中で倒れた半身麻痺の身体で、それでも片方の腕でキーボードを打ちこみ、語ること、自身の身体の内奥から言葉を発することを止めないこの作家は好きだなぁ…と毎回思う……2015/10/24

パリスお布団

7
ブックオフで買ったら後半のページごっそり線引かれてた。しかも濃いめの鉛筆で。どこのジジイだよ、せめて色ペンで引けよパッパラパーが、と思っていたが、琴線に触れるようなところにちゃんと引いてあったので、読み通すことで前の持ち主たる鉛筆ジジイと和解したような気になった。2015/04/08

コマック

4
今までこのジャーナリストを知らなかったことに恥入りました。遅まきながら他の本も是非読んでみようと思います。2024/02/20

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