角川文庫
ブラックベリー・ワイン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 475p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042906025
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

しがないSF作家のジェイは、長い眠りについていたワインの封を開けた。少年時代に出会った、不思議な老人ジョーの忘れ形見だ。花と植物をこよなく愛し、ジェイと心を通わせた彼は、ある夏忽然と姿を消した。古びたワインの味とともに蘇る想い出…その魔法に導かれるように、南仏の村に移り住んだジェイは、そこでジョーの亡霊と出会う。止まっていた人生が、再び明るい方へと動き出した―。感動作『ショコラ』の姉妹編。

著者等紹介

ハリス,ジョアン[ハリス,ジョアン][Harris,Joanne]
フランス人の母とイギリス人の父を持つハーフ。小説第三作目である『ショコラ』(角川文庫)の成功で、一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。毎年のように新作を執筆する活動ぶりで、“食”をテーマにした上質の文芸作品は欧米各国で人気を博している。イングランド北部の小さな街で、夫と幼い娘とともに暮らしている

那波かおり[ナワカオリ]
英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とりあえず…

38
少年時代の夏休み。田舎で出会った老人との交流。その出会いがジェイの人生の根幹をなす。そのことに気づくのはずっと後のこと。 少年時代を回顧するノスタルジアに溢れていた序盤、それを徐々に取り戻していくジェイの様子が生き生きと描かれる終盤。大人のためのおとぎ話という解説がぴたりとはまる、瑞々しいお話でした。 映画『ショコラ』をご存知の方、これはその続編的作品です。2014/03/13

ノクターン

15
本が何度か雨具でぐちゃぐちゃになってしまったのだけど、それも味になるような本。すてき!ジョーとの暮らしのシーンは野はらで寝ころんでよみたい。絵本画家ターシャテューダーの生活を小説にしたような雰囲気。この本は映画化もされた「ショコラ」の街もでてくるお話でいろいろと好みだったので手に取りました。小説家ジェイの物語は発酵していくワインのようにじっくりとストーリー展開していく。長編だからか、村の閉鎖感も含めて、ランスクネで暮らしているような気持ちになるのです。2018/10/16

shogolazo

7
1週間かけて眠読。時間の流れというのはかくも緩やかなものかと思うほど、東京との時流差がありすぎて、これはバカンスにゆったりと読むべきだなと認識。ビオディナミや自然農法なんてものは、なにも珍しいものじゃなくて、昔の農家が日常として捉えてたものなんだと改めて認識。それを売りにしている僕の仕事って、なんか不純なものに感じてしまう。いつか自分のワインセラーに並べたい。東京を離れてもう一度読みたい。。。。そういえばバカンスなんていったことない。2016/06/24

ドラクロワ@灯れ松明の火

5
主要人物2人の名前が似ていて、読み始めはちょっと混乱しましたf^_^;前作『ショコラ』も何年か前に読みましたが、相も変わらずこの著者は名も無き人々に愛の眼差しを注いだような丁寧な作風ですネ。種・お守り・花・コーヒー・小石…のような日常のちょっとしたアイテムが物語の中で活き活きと動いていまス!主人公のオロオロ振りには苦笑モノですが、個性豊かな村の人たち、勇敢なヒロイン・マリーズの魅力は読んでいて愉快でした(^w^)2012/01/07

Ria.M

4
この作品でも著者の詩的で香ってくるような文体が生きています。2009/01/25

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