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角川文庫
ペルシアの彼方へ〈下〉―千年医師物語1

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  • サイズ 文庫判/ページ数 495p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042881025
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ついにペルシアに辿りついたロブは、偉大なるハキム、イブン・シーナのもと、内科医となるべく過酷な修行に励む。だが折しもアラー王が戦争をはじめ、やがて彼の医師としての道は故郷ロンドンへと戻って行く……。

内容説明

異郷の地ペルシアでユダヤ人と偽りながら、ロブは医師への第一歩を踏み出した。伝説の内科医イブン・シーナの教えを授かり、アラー王の寵愛をも受け、修行に勤しむ日々。一方で友情を育み、運命の相手とも再会、結婚の絆を交わし、子を授かり、人としての成長も遂げる。そしてついに念願の医師となるロブ。だが疫病と戦争に冒される時代、理不尽な死や自らの力のおよばなさに、当時の医学の限界を感じ始め…そんな彼の目を見開いたのは、人体解剖という新たな人間の神秘だった―。欧州各国で大絶賛を受けた一大三部作、感動の第一部完結篇!そして血は受け継がれ、千年医師の運命は息子へと紡がれてゆく…。

著者等紹介

ゴードン,ノア[ゴードン,ノア][Gordon,Noah]
記者、科学誌編集者、医療ジャーナルの発行者等を経て、作家に。現在、マサチューセッツ州西部の農場で三人の子供夫婦と同居。地方紙の編集に携わりながら、救急医療技士としてボランティア活動も続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月をみるもの

13
映画とはまったく別物だったが、それぞれのメディアの特性にあわせたつくりになってて、どっちも素晴らしい。ユダヤ人が生物学的な人種ではないというのは知ってたけど、じゃあ民族としてのアイデンディティはどのように担保されているのか?というのを、初めてイメージできた。 イギリスに帰国してからが蛇足なようにも思えちゃうのは、「世界の半分」イスファハーンに比べると、ロンドンやスコットランドがあまりにも辺鄙な片田舎でしかないから、、なのだろうか。。2020/06/18

なにも

8
上を読んだときは下を読む気はなかったのに、図書館をぶらぶら彷徨っているうちに結局手にとって、結局借りて読んでいた。読みたいからではなく、ただ言葉の流れに身を任せたいから本を読むこともある。ああ、読んでよかった!あの孤独な少年が、師を、友を、家族を見つけたのだ。友人ふたりが私はとても好きだった。いつか永遠の別れがきても、それはどこかで互いの幸せを祈る別れだと信じていた。この「冷たい風にふかれながら、焚き火を囲んで聞かされた物語」は、またどこかに流れ着くだろう。2019/03/15

punto

8
少なくとも21世紀に生きる日本人にとって、宗教の戒律はそれほど重要ではない。しかし、そういった制約がある時代に、一歩一歩、医学を極めた人々がいたんだろうなと感じた。色々な迷信や、試行錯誤を経て現代の叡智があり、しかもそれも長い目で見たらまだ稚拙なものだったと思われる時代が来るのかもしれない。人の一生は何かを解き明かすには短すぎるけれど、あたかも細胞が世代交代しながらひとつの生命を生かすように、我々も世代を超えてひとつの社会を存続させているように感じた。2017/02/11

ももこ

3
現代では人命を救う事が第一優先とされ当たり前のように他の生命が消費されているが、宗教が人々の人生を左右していたこの時代にはタブーという戒めを侵す行為であった。それ故に失われた生命への敬意が払われていた。現代では紛争の火種となる異なる宗教を信仰する2人のハキムが交わした言葉が胸に残る。曰く、天国と現世を分けているのは川のようなもの。我々は異なる橋を渡って同じ天国に至るのだと。真理の追求と宗教の戒律。二律背反ともなる間を迷いながら歩んだ主人公の足跡に心惹かれた。2016/02/21

akari

3
やっとペルシアに辿りついてからも苦難の連続。本当に医術に限らず文明の扉を開くのは大変だと思った。宗教が絡めば尚である。しかし、壮大な物語にはまだまだ続きがある。再読だけど、読み出すとやめられない。絶対三部作全部読み直す。2016/01/17

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