角川文庫<br> ふりだしに戻る 〈下〉

角川文庫
ふりだしに戻る 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784042735021
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Panzer Leader

24
上巻の時に感じたゆるゆるとした進行が後半ようやく動き出し、最後は主人公のある行為で過去に干渉してしまう流れが良かっただけに、当時の出来事を綿密に調査しアメリカの古き良き時代を描いた作者の熱意は認めるが、ほぼ全編その描写ばかりで物語を読みたいと思っている自分にはちょっと苦行であった。次回は作者の短編集を読んでみよう。2016/01/26

**くま**

17
SF苦手なので不安でしたが、案外SFより歴史ミステリ寄りで(本当にミステリ要素あり!)安心して読めました。描写が丁寧で写真付き、1882年のニューヨークについて詳しくなれます。ニューヨークをよく知ってる方のほうが楽しめそう。超マイナーな話で申し訳ないのですが、ミステリの巨匠ディクスン・カーの歴史ミステリに部分的に似てます。タイムトラベルとか描写の詳しさとか恋愛とか。懐古主義も。昔のニューヨーク、いいところも多いけどワーキングプアも非常に多かったようで、ちょっと今の日本を思い出しゾッとしました。歴史に学べ?2014/08/02

K・M

15
下巻/ページ数以上に長い道のりという印象を持ちつつ遂に読了。描写が恐ろしく詳細に描かれ読み辛く、さらにSF理論は存在しないため魔法の世界の物語としか言いようがない。長期間訓練し身に着けるタイムスリップの技術を過去人のジュリアが一瞬で習得する事は快挙ではないのか。「青い封筒」の謎も重要とは思えずさらには念押しされた歴史改変も気にせず過去世界に過度に干渉する始末。この結末から次作にどう繋がるのか?続編となる『時の旅人』読了まで果たして辿り着けるのか?寡作の著者が8年もの歳月をかけ世に放つ唯一無二のSF長編。2022/04/12

更紗姫

15
物語が動き出す。タイムトラベルのお約束、「過去に干渉してはならない」(大前提)と、現場に今このとき〈実在〉する主人公の葛藤に、臨場感がいや増す。本書でいうところの「現代」が1960年代で、既に4~50年昔。〈今〉と〈昔〉って何なんだろうと、黄ばんだ文庫本を読みながら考えてしまった。別の時代の生活に驚くだけでなく、納得の早いジュリアの様子がとても可愛い。聡く、柔軟な精神を持つチャーミングな女性で、サイが捕われてしまったのもよくわかる。2014/11/03

ist

15
周囲の状況を過去そっくりに設定し、その時代にいるのだ、と信じることでタイムトラベルをする。時折挿入される当時の写真がその緻密な風景描写と相成り、あたかもこの物語が現実に起こったものなのだと錯覚してしまう。ピカリングとカーモディの密談、ワールドビルの火災、純粋無垢なジュリア。1行読めば、1882年のニューヨークの世界・人物ーノスタルジーに浸れるのだが、いかんせん話が退屈に感じてしまって、読了までに時間がかかった。ゲイルズバーグの春を愛すは短編集らしいので、そちらはいつか読みたい。2014/03/28

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