内容説明
名作「フランケンシュタイン」の後、人造人間をモチーフとした様々な形の小説が誕生した。死者を蘇らせること、人間を創造することにとり憑かれてしまった者の苦悩と狂気に満ちた運命の数々―。古典から本邦初訳の知られざる名作までを集めた、フランケンシュタイン・アンソロジーの決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つるら@turulaJB
9
メアリー・シェリー、ラヴクラフト、ヴォネガット他:風間賢二編:平成7年1月:角川ホラー文庫■フランケンシュタインテーマの16作を収録■死体からの創造だけではなく人形・ロボットなどを含む多様な作品を収録■多様すぎてブロック「プロットが肝心」なんかはフランケンシュタインテーマなのか疑問が残るけど作品自体は楽しめた。2020/08/09
酔花
3
ワンテーマを連続して読むと疲れるのでは、と思っていましたが、フランケンシュタイン神話をベースに広い作風の作品が収録されていたため、最後まで飽きずに読めました。ハーマン・メルヴィル「鐘塔」やロバート・ブロック「プロットが肝心」のように、主題をやや外した変則的な作品のほうが楽しめました。ヴォネガット「不屈の精神」はオチが思いのほか平和で笑いました。2022/02/28
Kenshi
1
人造人間の無垢は純粋さへの憧れを映す対象でもあった。2023/03/22
ジャッカル佐崎
1
原作者のメアリー・シェリーに『白鯨』のメルヴィル、ラヴクラフト、ジョン・コリア、ロバート・ブロック、カート・ヴォガネット・ジュニアと収録作家の顔ぶれが豪華。年代順に収録されているため、フランケンシュタイン・テーマ作品の進化・バリエーションの広がりっぷりがわかりやすい一方で、序盤の大仰でゴシックな作品群が「一見さんお断り」的な雰囲気を出してしまっている。まあ冒頭の3編さえ乗り越えればあとは平易な文章で読みやすいです。2022/07/09
yi120
1
フランケンシュタインのアンソロジーということよりも表紙のラヴクラフト著に興味を惹かれた図書館本。以前から興味があった作家さんだが曰く読み辛い、難解という評判なので読んだことが無かったがこれはあの有名なB級ホラーの原作、意外に読み易かった。(大幅に変更されてるけど)短編集も読んでみるか。2018/03/08