内容説明
ニューヨークのある精神病院に三十過ぎの男が収容された。プロートと名乗るこの男は、自分は異星人だと主張する。七千光年はなれたK‐パックスから地球に旅行をしにきたというのだ。ブルーワー医師は、彼を多重人格障害および健忘症と診断した。ところが、彼は豊富な天文学・宇宙論の知識を持ち、またその不思議な魅力で他の患者の精神を回復させていく。そればかりか、病院スタッフ、そしてブルーワー医師までも彼と接することで忘れていたものを取り戻す。はたして、プロートとは多重人格者なのか、それとも本当に異星人なのか。ぽっと心が温かくなる、不思議な現代の寓話。
著者等紹介
ブルーワー,ジーン[ブルーワー,ジーン][Brewer,Gene]
1937年アメリカのインディアナ州に生まれる。ウィスコンシン大学を卒業した後、いくつかの研究施設でDNAの複製や核分裂の研究に従事。その後、小説を執筆しはじめる。『光の旅人』でデビュー
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感想・レビュー
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東谷くまみ
39
そっか、原作もあるのね。映画🎥の方で鑑賞、多分2回目かな。ケビン・スペイシーはちょっと変わってる、一癖二癖ある人を演じるのがうまいよね。プロートはロバートだったのか?でもそれならベスは?色んなハテナが残るけど、不思議と観終わったあとはあったかい気持ちになる😌✨2023/11/18
T
3
映画も原作も大好き。 https://ameblo.jp/aloha-bert/entry-12385086895.html2015/08/14
のっぱらー
3
自らをK-PAX人となのる男が精神病院で巻き起こす出来事を描いた感動作
NEMO
1
どういうジャンルになるのか、わたしにはよくわからないけど、すきな本が増えたことがうれしい。とっても不思議なプロートのことば。精神病に対する考えであったり、放射性廃棄物の問題をチクリと刺していたり、宇宙はどんなふうに変わっていくのか?という考えだったり、いろんなものが散らかってて面白い。会話部分以外で気に入ってるのはP125の最後から3行目からのページをまたぐ6行の部分。終わり方も不思議だけど、わたしはこういう終わり方はすき。2014/05/11
あんころもち
1
異星人でなければ知りえない天文学の知識を持つ多重人格者って、有り!? プロートは、ロバートのもう一つの人格ではなく、実在したんだって思いたい。プロートがK‐パックスから来たというのは本当なんだ!! 何も肉体が地球に来たとは限らない。思念だけが光速を超える速さで星間移動をしたのかもしれないじゃない。ロバートの身体を借りて、プロートは地球に滞在していたんだよ。戻ってきてほしいな、待っているみんなのためにも。2013/02/18