内容説明
科学では解決不能とされた事件簿=X‐ファイルを専門に扱うFBIの特別捜査官モルダーは、またもや不可解な事件に巻き込まれようとしていた。さびれた空気の漂う空軍駐屯地のある街で、ろくでなしの男たちが次々と殺される。「闇の中の木から手がはえてきた…」目撃者たちは、およそ常識では理解できない証言をするばかり。FBIで変人あつかいされるフォックス・モルダーは、合理的思考の美人パートナー、ダナ・スカリーをたよりに、事件の解明に乗り出すのだが…。全米で圧倒的な注目を浴びたX‐ファイルの知られざる事件簿。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
51
【再読】90年代に日本で放送されたTVドラマを見てファンになった。この文庫本シリーズは、ノベライズではなくて書下ろしなのだが、TVの脚本もこのくらいの分量になるんだろうな。活字を追っていると、なかなか核心にいかないもどかしさを感じた。モルダー、スカリー役の俳優を思い出しながら読み進めた。ちなみに本作は超常現象ではなく、軍の極秘プロジェクトで開発途上のカメレオン人間にまつわる事件だった。2021/08/09
KANEO
20
90年代米国で人気だったSF・オカルトTVドラマシリーズ『X-ファイル』 日本でもゴールデンタイムに放映されていたので覚えている人も多いのでは。本書はその小説版第一弾。寂れた空軍駐屯地のある田舎街での不可解な殺人事件。目撃者の老婆は「ゴブリンの仕業」と証言するが…。お馴染みモルダー&スカリーのFBI捜査官コンビがこの事件に挑む。軍の極秘プロジェクトが暗躍していたり、完全な事件解決とはいかない不安を残す幕切れはいかにもXファイルといった感じ。本編では見られないモルダーたちの活躍を楽しみたい方は是非。2015/06/10
まえすとろ
15
ブックオフにて発見!実家のダンボールを漁るよりも早いと購入。懐かしくって思わず読み始めると、前と違った読了感に思わず驚く。深いなぁ(笑)。癖無くすんなり読めるSFサスペンスホラー小説としても良作で、角川文庫版では過去に10刊程が発売されていた。SFオカルトミステリホラーのテイストに、政治的謀略が絡んでくるのが当時としては新しかったストーリー展開。2012/01/22
カマー
4
超常現象や謎の事件に挑む二人のFBI捜査官の活躍を描いた懐かしの海外ドラマ「X-ファイル」のオリジナル小説版 なかなかドラマの雰囲気も出ててよかった 2015/11/17
sin
4
なぜ今Xファイルなのか?それはこのノベライズがチャールズ・グラントだからなのです。またノベライズといってもTVの書き写しではなく完全オリジナルです。数年前、グラントの作品を読んで彼の作品をもっと読みたいと、買い求めたものです。彼の作品は話の構成がしっかりしていてしっくりくるのです。2013/01/15