内容説明
抗仏戦争が終結し、祖国と家族が2つに引き裂かれた―。著者であり主人公であるレ・リは、抗仏戦争のさなか、中部ベトナムの農村キ・ラに生れた。1954年のベトナム分断は、南北の国境に近いキ・ラの農民の生活を直撃した。2人の兄と数えきれないほどの親族の死。死刑宣告を受け、ベトコンに強姦されるレ・リ。ベトナム人が初めて本格的に自分の目で見たベトナム戦争を描いた凄絶なノンフィクション巨篇。
目次
プロローグ 平和への献辞
第1章 帰郷
第2章 父と娘
第3章 開いた傷口
第4章 迷子になる
第5章 失恋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
VC
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ベトナム人にとって思想云々は全く関係なかったのね。2012/12/10
がんぞ
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「ベトナム独立」をいかなる代償を払っても手に入れたかった「ホーおじさん」はスターリン毛沢東以上の死亡率に責任あるといえるが彼岸へ退散/巻の中ほどのテト攻勢が一つのクライマックス。ベトコン側も「勝てない」ことがわかって風紀が乱れてきた。暴力とセックスは近い。アメリカ撤退後の南北統一は更なる悲劇の始まりだった。《戦争より悲惨なもの》それは《革命》と政権奪取後の《人民裁判》、《文化大革命》。死を覚悟の難民数百万…本多勝一・開高健・大森実など読んできたが、この本でやっとベトナムで何が起こっていたかわかりかけてきた2011/06/19
AYA
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紹介されて読んだ本で、ダナンに行ってみたいと思いました。うる覚えなので再度読んでみたいです。 2017/08/16