内容説明
英国軍少佐として特別な指命をうけたガラティンは人狼だった。ロシアに生まれたガラティンは、革命の嵐の中、幼少にして天涯孤独の身となる。少年は、狼と人間の血を引いた人狼に拾われる。細菌に冒され、脳の中の野性が目覚め、肉体までもが変容する人狼。少年は過酷な試練に耐え、彼らに全てを学び、イギリスに渡った…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
54
「第168回海外作品読書会」下巻に入ると正に007並の冒険スパイ活劇となる。でも主人公が人狼にも関わらず付き合っていた女性や友となった人物の死に感情を吐出しすぎたりとちょっと生真面目すぎる点が気になった。もっと破天荒なキャラでも良かったのではと。それに加えて敵方の描き方がいかにも悪人風、殺されて良しのキャラばかりであまりに典型的すぎたのではと。ともあれ異色の作品であることは間違いないし、続編もあるようだが翻訳は無理筋そうなのが残念。2020/11/18
なつみかん
9
10数年振の再読の期待が肩透かしなほどP200辺りまでがタルくって、こいつは記憶補正が過ぎたのかと思ったんだけれど・・・そこからがσ(^^) 盛り上がる!熱を上げて読んでいた〝正に冒険小説〟だった。2017/07/11
けいちゃっぷ
5
第二次世界大戦末期のヨーロッパを舞台にした戦争スパイアクション。 人狼である主人公の苦悩もありますが、ほとんどが危機また危機の連続。 息もつかせぬとはこのことでしょうか。 007ばりの派手さで読者を飽きさせない手練手管はさすがですが、私は飽きてしまった。過程はどうであれ、結果が見えているだけに。 ウルフガイが懐かしいぜ。484ページ 2012/01/13
なつみかん
3
第一次大戦、ドイツ軍、狼男、スパイ、面白い取り合わせでした。2008/07/16
いぬかい
1
第三帝国の大量殺戮兵器開発・運用計画を阻む任を帯びた英国情報機関の人狼スパイが時に英知を湛えた人として、時に暴力の権化の獣として、本格軍事冒険小説さながらに戦火の欧州を跳梁するのが悍ましくも熱い素敵な超伝奇冒険小説でした…2016/08/19