内容説明
砂嵐が吹き荒れる灼熱の大地。砂漠の狐ロンメルはヒトラーの望んだ戦利品・スエズ運河をめざしていた。勝利は目前だった。ところが、テントでの作戦会議を終えた将校たちは、緑色の眼をした黒い狼に襲われる。ほとばしる野性と冷徹な知性をあわせもつ獣はナチスの機密書類を奪い砂塵の彼方へ消えた…。ホラー小説を越えた新境地を切り開く異色長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
56
「第168回海外作品読書会」狼に変身する諜報部員が連合軍侵攻作戦の鍵となる情報を入手するためナチス占領下のフランスに潜入するって粗筋だけでワクワクもんだが、話の進み方が思いのほか想定内の上、言動が素人くさくとても腕利きのスパイとは思えないところがちょいと難点。それよりも狼人間になった経緯を描く少年時代の話の方が面白くてバランス悪し。下巻では秘密兵器の謎を追ってベルリン潜入ということでもっと盛り上がるストーリーになることに期待。2020/11/14
なつみかん
7
10年以上ぶりに再読、ロシア生まれの狼男(犬神明)!2017/07/02
けいちゃっぷ
5
マキャモン版ウルフガイ。ただし舞台は第二次大戦のヨーロッパと少年時代。思いのほか読了に時間がかかってしまったが後半にも期待できそう・・・かな。367ページ2012/01/09
たいへー
4
読み応えはある。でも、面白いかと問われれば素直にYESと言えないもどかしさ。「奴らはー」「スティンガー」「マイン」がどれも当たりだったので期待したけれどこちらはちょっと地味すぎるか。いや、全体的に見れば凄くうまいんですよ、構成とか、物語の進め方とか。堅実で隙がない。ナチス×人狼というテーマだけでワクワクしてしまう。でも、主人公のガラティン同様に物語もまじめすぎるかと。全然驚くような展開がない。もう少し荒唐無稽な方が良かった。平井和正の愛読者なので、どうしても不死身のヒーローを期待してしまうのです(笑) 2020/01/24
なつみかん
3
狼男のマキャモンアレンジ!2008/07/16