内容説明
KCIA部長は大統領の顔から30センチのところで銃の引金をひいた。大統領の顔面が爆発した。だが、間髪をおかずなだれこんできたのは、李将軍率いる首都警備旅団だった。部長は逮捕され、韓国大統領暗殺は意外なかたちで幕を閉じた―。それから2年後、合衆国司法副長官フィル・リッカーは、KCIA工作員でもある伝道師、孫の身辺を洗っていた。孫こそは合衆国情報機関の要人とともに、韓国大統領暗殺計画を密かに練った一人であった。やがてフィルの捜査は、暗殺事件とコリアゲートにまで遡り、米韓謀報組織とマフィアをつなぐ巨大な円環の存在をつきとめた―。